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2014年8月18日 (月)

ブログ連載の原動力となった29,800円の椅子

ニッキュッパの椅子に思いを馳せ始めたちょうどその頃、2,980円の初代OAチェアに損傷が出ていた。
引っ越しの時にキャスターベースにひびが入っていたのだが、ついに割れてしまったのである。
キャスターとは椅子を移動させるための車輪。
そのキャスターが付いている放射線状の部分がキャスターベース。
1万円を超える椅子では鉄でできているが、その椅子はプラスチックだった。
割れたキャスターベースは確かに見た目は悪いが、実用には影響がない。

3か月が過ぎたある日。
件の家具屋さんに行く用事ができた。
ニッキュッパの椅子はまだ、そこにあった。

「家に帰って検討したいから、写真を撮ってもいいですか?」
本来、店内撮影は禁止されている。
それでも、店員さんは事情に鑑みて快諾してくれた。
おまけにアングルにかぶっていた隣りの椅子をどけて、ピンで撮りやすくしてくれた。

当時は、世の中にようやくブログが出始めた頃。
スマホはないし、twitterもない。
お店の人にとって、ネットにアップされるという警戒感はなかった時代だ。

帰宅してパソコンに映して眺める。
合皮だとは思うけれど、高級感がいい。
ちょっと成金趣味かな・・

29800


こうして写真を眺めていると・・
もうダメだ。
買うことにした。
映像の力は大きい。

値段は初代OAチェアの10倍。
前の椅子は3年使った。
今度は30年もつだろうか。
恐らくこれが一生モノの椅子になるのだろう。
その時はそう信じて疑わずにいた。

一見オールレザーかと思われるような外観。
恐らくサラリーマン生活では、これほど豪華な椅子に座ることはないだろう。
背もたれに体重を預けると、そこでぴたりと姿勢が停まる。
条件には入れていなかったが、両肘のハンドレストがあることで入力も楽だ。

やはり、値段10倍だけのことはある。
長い時間、文章を書くことが苦にならなくなった。
「しらべる」に加えてこの「しらべるが行く」を始めたのは2005年9月。
はじめは毎日連載を続けようと決めていたわけではないので、ここまで続けられたのは、この椅子に拠るところが大きい。

それから7年。
29,800円の椅子はあっさり壊れた。
はじめのうちは、座っているうちに徐々に座位が下がっていく。
耐えられないほど下がったら、レバーを引いて座位を上げる。
それを3ヶ月ほど繰り返していたある日。
シリンダーの圧力が完全に失われ、椅子は一番低い位置で動かなくなった。
パソコンのキーボードを打つためには、目の高さまで両手を上げなければならない。

今回は計画している場合ではない。
待ったなしで次の椅子の選考に入らざるを得なくなった。

つづく

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