フォロワーの人数は十分手厚い横浜マラソン
ぱちぱちぱち
拍手しているのは、走路監視員ただ1人。
2013年10月に第1回が行われた「多摩川季節のめぐみマラソン」での一コマだ。
多摩川で行われるハーフマラソンに近隣の応援はない。
ランナーの家族や親友は応援に来ているが、彼らは古市場グラウンドのスタート/ゴールあたりにいる。
走路でランナーに拍手を送る人はいない。
ぱちぱちぱち(拍手)
がんばって~
このような、なんの変哲もない応援でも、ランナーは
「ありがとう」と言い
うんうん、とうなずき
にっこり笑う
「途切れることのない応援」よりも、誰も居ない所での意外な応援は心に残るものだ。
「第1回横浜マラソン」運用側のスケジュールを見てみよう。
2014年7月10日~
ボランティア受付 リーダー400人 ボランティア5,600人
9月23日
ボランティア・リーダーキックオフミーティング
11月3日
湘南国際マラソンでリーダーの実地研修
2014年12月7日
ボランティア・リーダー研修会
2015年1月18日
リーダー業務説明会
2月7日~8日
ボランティア準備会
3月13日~14日
選手事前受付
3月15日8時30分
第1回大会号砲
5,600人のボランティアの場合、準備会と本番で2~3日の拘束。
400人のリーダーの場合、最低でも5日、最大9日の拘束。
東京で行われる某ハーフマラソンのように、現金手当も支給するボランティアではなく、無給のボランティアだ。
25,000人のランナーに対して8,000人(各種スタッフを含む)のフォロワーというのは決して少なくない。
ランナー÷フォロワーの比率でいけば、およそランナー3人に1人のフォロワー。
これは、東京マラソンに匹敵する。
ただし、決定的な違いは沿道の応援である。
東京マラソンの場合、沿道に100万人(警察発表)を超える一般応援がある。
それがたとえ、新宿や銀座のデパートに来た買い物客だったとしても、ランナーが走っていれば「ちょっと見て行くか」と応援してくれる。
かぶりものを被っていれば「くまも~ん」と声を掛けるし、ハイタッチの列にも加わる。
箱根駅伝を通じてスポーツ・ボランタリーが醸成されている神奈川県だが、箱根駅伝と横浜マラソンはコースがまるで違う。
横浜の中心街を走る横浜国際女子マラソンともコースが半分は違う。
横浜マラソン、そのコースの半分は人がいない所を走る。
後半のコースで、いかにランナーの不興を買わないか。
それが運営側にとって、大きなテーマ。
一般応援には頼れない。
ならば、今いる人数でできる工夫をすればよい。
ランナーとして走った時、
何に笑っただろう
何に顔をしかめただろう
それを思い出して、書き出してみよう。
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