さよなら武雄スカイバスのぼるくん!
全国の「時刻表に乗っていない鉄道」ファンの皆さんこんにちは。
今日は、先月末(2014年8月末)で営業運転を終了した武雄市の観光モノレール
スカイバスのぼるくんを取り上げます。
予定調和な文章であれば、ここで
「先日惜しまれながら引退した・・」
と始めるところですが、その言い回し、今回の状況に合わないようです。
そもそも、鉄道は人ではありませんから「引退」という言葉はそぐわないかも知れません。
ただし、メディア各社の間では、1999年の新幹線「0系引退」以来、鉄道車両が営業運転から外れることを「引退」と表記する合意が得られたようです。
従って、しらべるでも鉄道車両については「引退」という言葉を平然と使っています。
「引退」ということばは「長嶋茂雄引退」以来、長年親しまれた存在がその現役としての役割を終える時、惜別の念をもって使うようになりました。
ただし、今回のスカイバスのぼるくんについては、引退という言葉が積極的に使われている形跡はありません。
以下では、わかりやすくするためにあえて「引退」という表記を使います。
のぼるくん引退を伝えた佐賀新聞電子版の見出しは
武雄市・保養村の観光モノレール撤去へ
→http://www.saga-s.co.jp/sp/news/saga/10101/103411
老朽化した鉄道は解体される。
新幹線0系にしても、引退後は解体された。
ただし、鉄道史に残る財産であるため静態保存されている。
静態保存について、しらべるの定義は以下の通り。
かつて走行していた車両を、走行不能な状態で保存していること。
静態保存している車両は展示して一般公開される。
車両基地に放置しているだけのものは、わざわざ静態保存とは呼ばない。
動力で走行可能な状態で保存していることは動態保存と言う。
日本では動態保存される鉄道車両はほとんどない。
一部の蒸気機関車がある程度。
解体を逃れる車両は、静態保存される。
では静態保存される決め手はというと、
・現役当時、鉄道ファンから強い支持があった。
・次世代に残す遺産に値する。
そして、静態保存を望む意見が多数の人々から挙がると言うことだ。
さて、スカイバスのぼるくん
その引退に際して使われている言葉は「解体」「撤去」
老朽化した鉄道だから解体。
これはすべての人に公平に死が訪れるように、すべての鉄道車両の宿命です。
ただし、スカイバスのぼるくんの場合は、
・営業的にみて赤字である。
・レールを含めた施設が危険である。
というネガティブな要因が引退のトリガーとなっています。
最大斜度23度という急斜面にこしらえた鉄道。
新幹線のように毎晩、保線する費用も出ない。
車両が斜面を転落という惨事につながる恐れがある。
発車直後、のぼるくん車内から撮影
沿道からのぼるくんのレールを一目見た時、
もしかしてこれ?
いやこれは使用済レールじゃないかな
でも他に、車体が走れそうなレールは見あたらない
これに間違いない
毎日のように新幹線のレールを見ているせいか、のぼるくんが走るレールは、活力を失っているように見えました。
つづく
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