東京五輪2020とスポーツボランティアを巡る現状
東京五輪まであと6年を切った。
日頃、スポーツやイベントとはなんの関わりもない一般市民にとって、五輪に参加する手段のひとつがボランティア。
スポーツの世界には「スポーツボランティア」という領域がある。
その役割は
【 1 】アスリートが、練習の成果を十分に発揮できる環境を提供する(するスポーツ)
【 2 】観衆(観るスポーツ)と主催者の境界で、円滑な運用を行う
スポーツの3要素「する」「観る」を「支える」のがスポーツボランティアの役割である。
スポーツボランティアの活躍場所として、近年知名度が上がってきているのは「マラソンのボランティア」
東京マラソンが2007年の第1回大会で、いきなり定員を超える1万人のボランティアを集めたことが大きな話題となった。
それまでボランティアといえば「なり手のないもの」だったからである。
大会名は伏せるが、ある地方のマラソン大会。
毎回、全国から「旅ランナー」がやってきて、定員はいっぱい。
走りたくても走ることができない人気の大会だ。
だが、それを支えるスポーツボランティアの定員は、なかなか埋まらない。
地域の自治体で輪番制をとり、ようやく人員を確保している。
また別の地域で行われる大会では、中学生高校生を日曜日に学校行事として、ボランティア動員して大会を運営している。
ボランティアを支えるのは定年退職リタイア後の高齢者。
だが、1万人規模が必要な大会では数が揃わない。
そこでは、社会に出る前の就学生が頼りになる。
活動の場は、地域のスポーツ大会、スポーツイベント、そしてプロスポーツに及ぶ。
たとえば、あるJリーグクラブ。
スポーツボランティアを組織しているが、それだけではスタッフ定員が埋まらない。
そこで、スポーツボランティアで不足する定員数をアルバイトで補っている。
有料の興行だから、すべて有償のアルバイトが働いているかというと、そうとは限らない。
こういった光景は、スポーツイベントでも散見される。
高齢者のボランティア、派遣社員の若者たち。
一見したただけで、その違いが分かる。
大半のスポーツ大会では、潤沢な予算はつかない。
だから、ボランティア。
スポーツボランティアは、不足する労働力を補うという発想だった。
それが、東京五輪を控えて変わり始めている。
「するスポーツ」がいいに決まっている。だが、それは素人には叶わない。
観るだけではもの足らない。
そこで、大会に一枚かみたい人たちが考えるのがボランティア。
2014年10月24日のNHKテレビ番組によると
「ロンドン五輪では7万人のボランティアに対して3倍強の応募があった」という。
東京では、さらにその上を行くことだろう。
大会主催者は、より質の高いスポーツボランティアを求めて、その組織化に余念がない。
抽選で当たる、先着で滑り込む。
もうそんなことでは「支えるスポーツ」の側には入れない状況が始まっている。
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