N700AとE7系 乗り心地の違い
12:05
前方自動扉が開き、A車ワゴンが姿を表す。
そうかと思うと
「もう、声かけても売りませんよ」
と顔に書いているわけではないが、かなりのハイスピードで引き返していく。
JR東海パッセンジャーズの担当は東海道(東京-新大阪)
そろそろ撤収の時間帯だ。
12:13
新大阪に着く。
夏の新幹線旅で、この駅に降りないのは、品川-博多を通しで乗って以来では初めて。
20番線に青磁の「さくら」が停まっている。
12:15
定刻 新大阪発
ホームの端で撮り鉄が一眼レフを腰に降ろしたところだった。
今日はドクターイエローが走る「のぞみ検測」「こだま検測」のいずれの該当日でもない。
今、自分が乗っているN700Aを撮りに来たのだろう。
新大阪からもB席は空席のまま。
のぞみ161号は時刻表では「◆運転日注意」マークが付く列車。
お盆の繁忙期ゆえ運転されている。
従って、事前予約をするユーザーからノーマークだったのか、車内は驚くほど空いている。
のぞみ161号はその特異な便名体型からして、広島行きかと思っていたが、JR西日本のアナウンスは「博多行き」であると告げている。
次の寄留地広島まで、寝ても大丈夫と思っていたが、計算が狂った。
12:30
新神戸発
トンネルとトンネルの山間にあるため薄暗いホーム。
スポーツ部活の遠征に出かけようという女子たち。
お揃いのスポーツバッグと同じように、地べたに座ってうだっている。
12:33
A車ワゴンが前から戻ってきた。
スジャータアイスクリームを積んでいますよ、お兄さん
とパーサーが誘惑するが、ここは我慢。
この後、広島でお好み焼きのお昼。
アイスは広島以降の楽しみに残そう。
12:36
遠くに明石海峡大橋。
長さ3911mは、吊り橋として世界一。
それまでの世界一が英国のハンバー橋で1410mだったから、どえらいでかい。
だが、新幹線からは望遠で狙ってもこれが精一杯。
12:38
今日2度めのおしぼり。
間違えて、2度渡しているのでは?と訝ったが、こういう運用をしているようだ。
改めて、N700Aの乗り心地をチェックする。
直線はまずまず快適。ただし、細かい揺れはある。
その証拠にテーブルに乗せている一眼レフが左へ右へと動く。
今春、E7系に乗らなければ、こうしたことは微々たることと思っただろう。
長野行きの普通席はセミアクティブサスペンション。
帰りのグランクラスはフルアクティブサスペンション。
いずれも、車窓の景色を見なければ、列車が動いていることを証明できない。
それほど、すばらしい乗り心地だった。
*N700系以降、このN700Aも全車セミセミアクティブサスペンションを搭載している。
N700Aの「A」はAdvanceのA。
N700からN700Aへ、何が進歩したかといえば「自動運転」「制動距離の短縮」
乗客の乗り心地につながるものではない。
N700Aの「A」は手動から自動へという大きな「A」だが、乗客に満足が伝わりやすい「A」ではないのである。
相生を過ぎると、いよいよ「トンネル新幹線」山陽新幹線の面目躍如。
読書灯を点けて読書タイム。
岡山が近づいてくる。
トンネルの合間、ふと顔を上げると、新幹線と平行して走る県道の路面が濡れている。
雨が降り出したのか・・・
九州に台風が近づいていることを思い出した。
明日のくまモンスクエア、大丈夫だろうか。
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