2014年の5大ニュース WindowsXP終焉がもたらした企業の損失とは?
今年も5大ニュースを選ぶ時がきた。
今年起きたことを書き留めておいた記事を眺めて、大きなニュースを5つに絞った。
第5位
WindowsXPサポート終了
WindowsXPは2001年11月、Windows2000の後継として発売された。
Windowsでは初めてライセンス認証を導入。
不正コピー対策をとった。
WindowsXPは企業に「パソコン1人1台時代」が到来してからずっと使い続けられてきたOS。
Windows2000が安定した動きをしたお陰で、Windowsに懐疑的だった企業のシステム担当者も、そろそろWindowsと心中するしかないと腹をくくった。
XPはそれから13年にわたり、企業のユーザーPCのOSとして使われてきた。
その間、WindowsはVISTA、7、8と3世代新しくなったが、企業ではWindowsOSのバージョンがシステム稼働の前提条件となっているため、変えられることなく使われた。
1度使い始めたOSは問題がない限り長く使う。
それが、コスト削減の鉄則。
このように安定しているが古い技術を「枯れた技術」という。
そして2014年、枯れたけど使いやすいWindowsXPに、とうとうデッドエンドのタイムリミットが訪れた。
2008年6月30日 販売終了
2009年4月14日 保守終了
2014年4月8日 有償延長保守終了
WindowsXPの後継として企業が指名したのはWindows7。
最新OSはWindows8だが、使い勝手が大きく変わったため、企業での利用は難しい。
なぜならば、幼少から若い頃までパソコンもスマホもなかった時代を過ごして来た人が、大半を占めるからだ。
ブラウザーってなんですか?
専門用語を使わないで、もっと平易な言葉で説明責任を果たしてください。
こんなITリテラシーの人材で成り立つのが現代企業。
だが、経営陣はそのことをなんとも思っていない。
パソコンメーカーは個人にも売っているので、機械は新OSに対応している。
だが、企業はOSだけは古いの(xp)にしてくれという。
そこで、Windows8用の機械に「ダウングレード」でWindows7を入れる対応をとる。
会社で使っているWindows7パソコン。
Windowsの旗のキー(Windowsキー)を見れば機械の新旧が分かる。
旗がはためく絵ならばWindows7発売当時のパソコン。
旗が四角い絵ならばWindows8のダウングレードである。
Windows7の使い勝手はWindowsXPとさほど変わらない。
メールやインターネットをやっている限り、ユーザーが困ることはない。
問題なのはオフィスソフトだ。
エクセル、パワポ、ワードといった基本的作業に欠かせないMicrosoft Office。
その使い勝手は、Office2003からOffice2007になった時、劇的に変わっている。
ずっとWindowsXPでOffice2003(以前)を使っていたユーザーは、Office2007を通りこしてOffice2010を使うことになった。
きっと、手も足も出ていないはずだ。
「いやいや、慣れればなんとかなるよ」
という人も、周りが遅いから、あるいは元もと遅かったから、こんなものでいいという低次元の納得をしているだけ。
使い勝手が悪ければ仕事の効率が落ちて、残業代を稼ぐこともできる。
Office2003がOffice2010に変わったことで、企業の生産性は2割は落ちているはずだ。
残業代は2割増えたとは言わないが、Office起因の残業は確実に増えている。
このインパクトは大きい。
少し前に流行った「見える化」
昔流行った「定量化」
によって、誰かがこの損失を明示したら、企業の経営陣は真っ青になるはずである。
昔流行った「定量化」
によって、誰かがこの損失を明示したら、企業の経営陣は真っ青になるはずである。
つづく
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