佐世保の駅弁といえば松僖軒 失われた名物
佐世保駅には少し早く着いたので、いつもの定点チェック。
「ぽると」はここには何個入りがあるな。
「めんべい」は何味が置いてあるな。
「長崎物語」はここのが、一番小さいパッケージだ。
どの売店にどの御菓子が売っているか、帰りのお土産を買う時の下調べだ。
駅弁コーナーが閉まっているぞ。
もう10時を回っているんだけどな。
「麺屋松僖軒」のほうに回ってみると、店がしまっていて貼り紙がしてある。
なんと、廃業してしまったのか。
松僖軒は、レモンステーキをはじめにつくったレストラン「門」を経営している会社。
1952年、松僖軒が早岐駅で駅弁販売を始める。
1955年、レストラン「門」を出店。
「レモンステーキ弁当」「高菜べんとう」「あごめし」という名作弁当を、佐世保駅にあるうどん屋「麺屋松僖軒」でつくり、佐世保駅だけで販売していた。
「レモンステーキ弁当」は1日10個限定販売。
佐世保駅コンコースの駅弁売り場で、8:30から売り始め、概ねお昼までには売り切れていた。
この弁当で特筆に値したのが、添えられているタマネギのレモンソース煮。
これだけで1個弁当が作れそうな、主役級の脇役だった。
この弁当は、駅弁ガイドブックにはよく登場していて、元祖鉄子ライター矢野直美が「すごい駅弁!」で取り上げていた。

「あごめし」は五島名物のあご(トビウオ)出汁で炊き込んだご飯。

「高菜弁当」は九州ではお馴染み、高菜炒めをご飯に乗せた「高菜ご飯」の弁当。

数年前には「ロンサンド」が駅売店から姿を消して、旅の楽しみが減っていた。
さらに輪を掛けて、駅弁まで消えるとは。
佐世保から「特急みどり」に乗る楽しみが失われた。
列車の旅が、コンビニ弁当、おにぎりでは寂しい。
同じ経営のレストラン「門」は今もやっているので、諸事情による経営規模縮小ということか。
佐世保の駅弁といえば松僖軒が調製する、これらの三大弁当。
せっかく知名度も高まっている鉄道の名物を、失うのはもったいない。
ほかの飲食店で、そのレシピを引き継ぐなり、調整してもらえないものだろうか。
つづく
つづく
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