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2015年4月 3日 (金)

葡萄に寄せて

「佐野君大丈夫?英語ばかりになってない?」

これは1984年~1985年、半年間ニューヨークに渡り「ビジターズ」を創作していた佐野に向けて、伊藤銀次が言った。
NHKラジオ「サウンドストリート」の留守番DJを務めていた銀次が佐野に呼びかけた。
NYに旅立つ以前から、ただでさえ横文字が多かった佐野の歌詞。
長く英語環境で暮らすことで、さらにその傾向が先鋭化していないかを尋ねた。
佐野はこう応えた。
私の記憶が確かならば・・・

「大丈夫だよ。返って、英語にするところも、これは日本語で言えるんじゃないか?と立ち止まって考えているよ」

30年前のことなので、これは別の機会に言ったコメントだったかも知れない。
というのも、佐野は何度か「日本語化」の発言をしている。
最近では2011年「月と専制君主」というセルフカバーアルバムを出した時のこと。
「サンデーモーニングブルー」で I don't know why? をなぜだろうと言い換えるなど、いくつかの曲で英単語を日本語に替えて歌った。



サザンオールスターズ10年ぶりのオリジナルアルバム「葡萄」
2015年3月31日0時発売。
音楽CDといえば、発売日の前日に届くのがお約束だが「葡萄」では前日供給は行われなかった。


パソコン経由でiPhoneに同期させる。
友だちが勧めてくれたアプリ「サザン+」をインストール。

これは便利だ。
今から「葡萄」を聴きたい!
と思った時に、すぐ聴ける。
これから他の音楽家も取り入れて欲しい趣向だ。

[歌詞]をタップして、歌詞を見ながら聴くのは新しい体験。
かつてLPを買っていた時はこうだった。
歌詞カードを折り曲げないよう大切に広げ、ステレオのボリュームを3軒隣まで聞こえるほど上げて、歌いながら聴いた。
今はヘッドホン。声は出せない。静かに目で歌詞を追う。
こうしてわかることは"人は曲を聴いている"ということだ。
歌詞はそれほど頭に入らない。


桑田佳祐は日本語の美しさにこだわりをもち、葡萄のレコーディングに臨んだと答えている。
それについての詳しい論説は、生粋のサザンファンに譲ろう。

「バラ色の人生」
曲が始まり10秒経ったところで、この曲を自分は好きになるなと思った。
長く音楽を聴いているせいか、イントロでその曲がもつ生命力が見えることがある。
音楽には力がある。その力の強弱が見える。

歌詞が始まった時、既聴感があった。
それは、元春の曲だったか
思い出せない
拓郎のfolk song調子なのかな
懐かしい
サビでドラムが詩を追っかけるのもいい
ここはサザンの曲にあったな
でも、そんなのどーでもいい

10年もファンを待たせた新作が、16曲という力作で登場したことを祝いたい。
かつてLPレコードといえば、45分テープで収まったものだ。
A面、B面が切りよく収まるには、片面20分強。
合わせて40分ほどだった。
それが「葡萄」は 71分49秒

10年待たされたファンの中には、リミットの78分までまだ6分あるから17曲にできたのでは?という意見もあるかも知れない。

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