町にやって来たホンダS660と、トヨタMR-Sの比較
ホンダS660(よみ:えすろくろくまる)の実車が町にもやってきた。
発売直後、店頭展示されたのは660台の限定仕様車「コンセプトエディション」
特別なのは「幌が赤い」「シリアルナンバー付き」
予め希望者が多いことを見越して、抽選販売となっている。
通常販売分でも、赤い幌はオプション設定される。
「コンセプトエディション」のボディカラーは「白」のみ。
通常販売分では、白、黄色、赤などいろいろなカラーがある。
2007年にトヨタMR-Sが販売を終了して、日本からミッドシップ車がなくなった。
8年の時を経て、S660がミッドシップの歴史を再開させる。
価格はおよそ200万円。
1999年~2007年に販売されていた1800ccのMR-Sと変わらない。
グレードは内装が豪華なα、普通のベータの2種類。
エンジンは660ccターボ。
この排気量で馬力を上げるためのターボであり、エコのためのターボではない。
車重は830kgで64馬力 パワーウェイトレシオ(車重÷馬力)は12.96。
(MR-Sは1,020kgで130馬力=7.84)
外見の特徴は2つ。
ドアが長い。
エンジン・エアインテークのデザインが地味。
ドアについては、2m10cmの人でも乗り降りできるよう設計された。
スポーツカーは車高が低いうえ、運転席も狭い。
乗り降りのしづらさは、ミッドシップの先輩MR-Sと同程度。
車長は3395mm。3895mmのMR-Sより50cm短いが、ドアの長さはほぼ同じだ。
乗降の際、レザーシートのサポート部分がこすれて傷む。
レザーだけに、交換するには出費が大きすぎる。
これは、スポーツカー共通の悩み。
乗る時にシートのサポート部分を手で押さえて、こすらないように乗り込むとよい。
エアインテークは車輪前以外に、ドア硝子に沿って設けられていた。
ミッドシップであることをアピールするために、もう少しインテークを派手にしてもいいと思う。
トランスミッションはマニュアルとCVTの2種類。
CVTはオートマチックだが、ギアが微調整ができる機構。
マニュアル操作はギアボックスのみ。
CVTはハンドル横にパドルシフトが付く。
メーターはタコメーターの中心に、デジタルスピードメーター。
「スポーツカーでデジタルはいただけない」という人もいるようだが、デジタルもスポーツカーも好きという人はいる。1980年代の名車、トレノ(後にAE86と呼ばれる)はスピードはデジタル、タコはグラフインジケーターだった。
当時も「メーターだけがザンネン」という人はいたが、オーナーではない評論家だった。
パネル中央に位置するのはセンターディスプレイ。
これは、手持ちのスマホを接続してカーナビを表示させる。
カーナビは付いていない。
HDMI端子が付いており、ここにHDMI対応機器を接続できる。
運転席に腰掛けてみて、狭さは感じない。
両足が外壁にへばりつくような窮屈さはない。
意外と広く作れるものだなと感心した。
助手席も同様。
よほど、わがままな人を乗せない限り、不満は出ないだろう。
ドアを開けたところにあるスカッフプレートはS660の文字が電光していた。
夜間は乗り降りの度に、保有する歓びを感じることができそうだ。
つづく
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