サザンの前にカレーを食べる幸せなひととき
スクリーンでは、さぁ覚えよう!と「アロエダンス」の講習が始まった。
これには、あまりの可笑しさに声を出した笑った
これ、ほんとにやるんですか?
「いや、場所狭いですから、やれないと思います」
同行者は苦虫をかみつぶした顔で答える。
サザンファンの彼だが、コンサート会場でどのようなノリになるのかが、まだつかめていない。
お金を払って見に来ている興行でも、周囲にとても気を使う僕としては、チケットをとってくれた彼の機嫌を損ねないよう、そこは気になるところだ。
アリーナ席が徐々に埋まってくるのだが、多くの人がカレーや弁当を手にしている。
そうか、ここは東京ドームなんだ
これまでに野球以外で東京ドームに入ったのは、第1回東京マラソンのボランティア説明会の1度きり。
あの時はスタンドやコンコースで班に分かれて、ボランティアリーダーから説明を聞いた。
当然、誰も飲食はしていない。
ライブハウスで行われるコンサートであれば、ワンドリンク購入が義務づけられていて誰もが飲み物を手にしているのだが、カレーや弁当を手にしている人はいない。
長丁場の腹ごしらえという感じで、ファンクラブ主催ピクニックの様相を呈している会場は、幸せな空気で包まれている。
日ごろの憂さも辛いことも、ここでは忘れて、しばしの休息をとることができる。
漂っているのは、そういう安心感だ。
うぉーつという声があがった
1塁側内野席で発生したウェーブがスタンドを一周してアリーナへ。
それが何度か繰り返されると開演の19時を回る。
彼によると、いつも開演は遅れ勝ちなのだが、昨日は珍しくさほど遅れずに始まったらしい。
19:07
アナウンスが入り、照明が落ちる
バックスクリーン手前、野球で言えばCFの守備位置あたりに設営されたステージに、左手の袖からメンバーが現れた。
小さい・・・
こんなにも人は小さいのか。
野球で言えば、内野席からセンターの大田泰示が塀際まで打球を追ったシーンを見ているようなものだが、その時の映像はもっと大きいぞ。
少なくとも、今見えている桑田佳祐の10倍は大きい。
大田泰示って、そんなに大きかったのか
という問題ではない。
しかし、小さいからと言って不満を感じるわけではなく、それを自然に受け容れている。
照明が暗いから、小さく見えるのか?
そんなことを話しかけたら怒られそうなので黙っておいた。
「Tarako」
愛媛のセトリを見てこの曲がオープニングと知った時は、とても嬉しかった。
開演前、前日も参戦した同行者に、ドームツアーも「Tarako」からですか?と確認した。
彼は言う
「この曲はサザンが米国に挑戦した時に創った歌です」
それは知らなかった。
当時は興味を失っていたから、曲の背景などどうでもよかったのだ。
この曲がサザンでは一番好きだ。
サザンでは唯一CDを所有していた曲
まだパソコンがない頃だったので、とりあえず正となる音源を確保しておこうと1998年に出た8cmCDを買った。
「いとしのエリー」でがっかりした後、久しぶりにカッコイイサザンが帰ってきた。
よし、もう1度サザンだ!
と思ったのが1984年10月21日に発売されたこのシングル。
レンタルレコードで45回転のシングル盤を借りて来た。
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