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2015年5月23日 (土)

こどもが親の愛を受け取る 子供のおもちゃ博物館

デジタルカメラが普及し始めたのは1995年のことだ。

1991年にはソニーがデジカメの試作機である「マビカ」を発表していたが、市販しなかった。
新しモノでソニーモノ好きのファンたちは、市販しないという方針に対して「まびかっ」と突っこんだ。

1995年3月10日
カシオが世界初の市販デジカメ「QV-10」きゅーぶいてん
を発売。
25万画素という今となっては冗談のような低画質だったが、ここから世界中の人々が「写真撮影と共に暮らす生活」が始まったのである。

2001年、日本国内出荷台数で、デジカメの出荷台数が銀塩フィルムカメラを逆転した。
2002年には、国内、国外合算でも逆転
 デジカメ 2,450万台
 フィルムカメラ 2,360万台

デジカメを造ったのは日本
国別世界シェアは日本製品が1位。


ゆえに日本人は世界で最も早く「写真撮影と共に暮らす生活」に移行したのである。
1995年以降の子育て世代と、それ以前の子育て世代では"子供の写真枚数"が格段に違う。

それは被写体が子供の写真に限らない。
子供と共にみた景色
子供がつくった工作
子供の友達

銀塩フィルムカメラの場合、フィルム購入にお金がかかった。
デジカメはメモリーを使い回すので、そこにランニングコストがかからない。

銀塩フィルムカメラの場合、現像プリントにお金がかかった。
現像代は400円程度、プリントは1枚35円(1980年代)
デジカメはパソコンやスマホで見る限り、そこにお金がかからない。



子供と共にみた景色
というのは富士山とかシンデレラ城といった名所に限らない。
一緒に遊んだ公園の遊具、キャッチボールをした場所なども撮っておけた。


子供が作った工作
幼稚園で造って持ち帰って来る工作
家にあるブロックで造った独創的なロボット
折り紙
父の日、母の日の手作りプレゼント+手紙付き


子供の友達
遊びに来た友だち
発表会で「撮っておいて」と頼まれた他のクラスの友だち
フィルム時代であれば、たまえちゃんのパパじゃないのだから、他人の子供を撮るなんて、考えもしなかった。


子供の記念品はとても貴重だ。
その品をおもちゃ屋で見た時の輝く瞳
共に集めたゲームキャラのグッズ
一緒に見に行ったヒーローショーの変身グッズ

だが、子供が成長すれば見向きもされなくなる。
段ボールに放り込まれていた品々は、住宅事情によりやがて捨てられる。
そして、子供がやがてその子供を育てる年齢にさしかかる20年後
デジカメの写真から、子供の頃わくわくしたおもちゃの写真が登場する

あぁこれ欲しかったんだ
買ってくれた時は嬉しかったなぁ
でも、すぐ壊れて動かなくなったよね
いつ捨てたんだろう
あの頃は、捨てられても気づかなかったんだろう
記念に1つくらいとっておけばよかったな


すると、そこにあなたが登場する
「これのことか?」


それは燃えないゴミの日に捨てられるゴミの中から、あなたが救出してガラクタ箱の底にそっと眠らせておいたグッズ。
20年の時を超えて、親の愛が子供に届く瞬間だ。
子供は子供を育てないと、親の愛がわからない。

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