「おいしい葡萄の旅」のテープを配る係員
サザンオールスターズのメンバーは皆が一風呂浴びた後のように爽やかに笑っている。
と言っても肉眼で見えるのではなく、5面あるスクリーンで見ることができる。
匂艶THE NIGHT CLUB
ピースとハイライト
みんなのうた

天井から降ってきたテープには「おいしい葡萄の旅ツアー」の文字
場内係員がテープをかき集めるのは見たことがあるが、それを聴衆に配ってくれるのは初めて見た。
蛍
36曲のラストはツアータイトルでもあるアルバム「葡萄」からのスローナンバー
歌詞から推察するに戦場から戻らなかった友への鎮魂歌
とても感動的な曲だ
ふと時計をみると確かに3時間半が過ぎており、20:30を回っている。
最後の1時間はあっという間
時を忘れて楽しめたのだ。
メンバーは袖から姿を消し、桑田佳祐は最後の1人となっても名残惜しそうに聴衆に手を振っている
「お前ら死ぬなよ」
その言葉は彼が心に秘める言葉を象徴していたように思えた。
ここは東京ドームで、5万人規模の人が入っている。
野球ならば、7回くらいから徐々に客が帰り始めるが、サザンオールスターズのコンサートでそんな人は居ない。
一気に5万人が席を立つと、事故が起きかねない。
そこでブロックごとの退場が実施されている。
廊下には「おいしい葡萄の旅ライト」の回収ボックスが無造作に置かれていて、そこに誰もが腕から外しては投げ込んでいく。
持ち帰っても光ることはない無用の長物。
恐らく使い回すことを前提にライブ費用が計算されている。
誰もが回収依頼に素直に従っている。
それも、とても気持ちの良いことだ。
出口は定員1人の回転ドアだが、大量の人をはき出すために、一般のドアも開かれている。
「帽子をかぶっている方は手で押さえてください」
促されるままに帽子を押さえてドアに向かうと、荒川マラソン後半にしか経験したことのないような強風で、一気に場外に弾き出された。
東京ドームでのコンサートは初めてで、耳抜きが必要だと知らなかった。
コンサートがはねてから、普通に耳が聞こえるようになるまで3時間、風呂に潜っているような音の中にいた。
同行者とは、ここでお別れ。
翌朝、お礼のメールを送った。
エンディングで桑田さんが手を振って帰って行くのを眺めながら、生きる力を再確認するコンサートだなと思いました。今朝起きてすぐ「ロックンロール・スーパーマン」がずっと鳴っていました。
他にたくさんあった中でなぜかなと思ったのですが、この曲の歌詞に強い感銘を受けたのだとわかりました。
事前にセトリで見た時、開演3曲めといういい位置にしては、あまり知らない曲だなと怪訝な印象だったのです。
しかし、曲を聴いて歌詞を見て、あぁ桑田さんはこうして音楽を続けて来たんだなと思いました。
桑田さんはファンや世の中の人々の生き苦しさを事細かに気づき、それを少しでも和らげたいと思ってやって来たのではないでしょうか。
すべての曲が楽しかったです。
予習していなかったら、けっこう長い時間座っていたかも知れません。
スタンドの最前列という座席は僕にとって理想の席で、この上なかったです。
貴重なチケットを僕に回していただき、ありがとうございました。
おわり
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