遅れて来た彼に一番先に出た見事な八千代のチャーシューエッグ
やがて僕とスズキさんは、八千代の列の先頭に出た。
この次に呼ばれるといよいよ店の前で待つことになる。
そこで遅れて来た人が割り込むのは洒落にならない。
もしも、他の一行がそういうことをしたならば、穏やかな気持ちではいられない。
速く来て欲しいという願いも空しく、お店のお姉さんが呼びに来るのが先だった。
「大村寿司」のような玄関前の一角にはいる
「もしも後ろに誰か来たら、向こうに並んでくださいと言ってくださいね」
最後尾にいる人が、お店の人から使命を受ける。
ここではお客さんどうしでルールを守り、順番を待っている。
いつもならば、電車のホームで整列乗車を無視して割り込んでくる外国人も、ここではしっかりルールを守っている。
通勤電車で隣り合う見知らぬ人々とは、違う空気をここで感じ取っているのだろう。

チャーシューエッグの品書きは数年前とは書き換えられているようだが、相変わらずの殴り書き。
いよいよ最前列つまり、あと4人まで来たところでサトウくんがやってきた。
もうこうなったら、なんとかするしかない。
すみませ~ん、彼、ここに来るのが初めてで1時間くらい迷ってしまって(事実)
いつもより大きな声で、心から済まないという気持ちを正直に出して、うしろに並ぶおばさんに話す。
すると「いいよ、いいよ。わかりにくいからね。大変だったね」
と快く割り込みを赦してくれた。
「いやぁ大変な目に遭いました」
軽く礼を言うとすぐに、自らの話しにはいる彼
ただでさえ雨が降って、肌寒い空気の温度がさらに下がる。
今、それを言う場面じゃないだろ?
まず、スズキさんが店内に通される。
数分後、僕とサトウさんが続く。
混雑している店だから、別々の席になると覚悟していたが、運良く3人ヨコ並びの席が空いていた。
チャーシューエッグ3つ
この言葉を言える日がついに来た
構想5年 いよいよあと数分後
ここまでのすったもんだは忘れた
あとカレーがけで!
+100円でご飯に"カレーかけ"ができることをしらべておいた。
サトウくんが「じゃ僕も」
スズキさんが「目玉焼き固くしてもらえますか?」と低姿勢で頼むと、なんでもないよと言わんばかりにOK
商売熱心だ
客商売はこうであって欲しい
客を客と思わない店員が増えた昨今、客のほうが気を使わなければならない。
こういう店はとても安心感がある。
まず始めになぜか、一番遅れてきたサトウくんのチャーシューエッグが出た。
皿を見やるとカウンターに貼ってある写真と寸分違わぬみごとなチャーシューだ。

「じゃ、冷めるからお先に頂きます」
つづく
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