国立のリニアは置いてあるだけだった
客車部分に座席はない。
試験車両は現代においてはドクターイエローがその役割を担っているが、客席の場所は機材が鎮座するため、座席は元々無かったのだろう。
この車内が「新幹線資料館」
新幹線の木製モックアップが展示されているのは「ひかり号発祥の地」ならでは
286km/h達成のプレートがここの主役だ。
進行方向左側(東海道(東京-新大阪)では海側)には鉄道のジオラマ
お休みのお父さんとちびっこがずっと電車を動かして楽しんでいる。
ジオラマを見ても"動かしてみたい"と思わなくなって随分長い。
「大人の超合金 新幹線0系」を買って以来か。
コレクターは究極のモノを手にすると、その分野の蒐集に興味を失う。
究極といえば「1/1」だが0系を自宅に置くことはできないので、ある程度のところで手を打ったのである。
前方左側にはビデオ映像閲覧用に座席が誂えてある。
ブラウン管が壁にはまっているので、アラブさんがスイッチを探したが「資料映像」の起動ボタンはみつからなかった。
見学旅行など、事前に申し入れた一行だけに上映するのか。
あるいは今日は整備のため停まっているのか。
「新幹線資料館」のとなりひかりプラザ一階にも鉄道資料館があるが、整備中とのことで立ち入りが禁止されていた。
事前のしらべでは隣接する敷地「鉄道総合技術研究所」には、リニアモーターカー「MLX01」「ML100」が静態保存されている。
せっかくだから(というより滅多に来ない所なので)見ていこうということになり、となりの敷地を見渡してみる。
だが、それらしき場所は見あたらない。
鉄道総合技術研究所は今も現役の施設
研究しているくらいだから、そこは秘密の場所。
ここで展開が読めた
狭く仕切られた通用門に立つ守衛のおじさんに尋ねてみる
リニアがあると聞いたのですが、見学はできないのですか?
「できません。研究施設ですから」
控えめに胃袋の前あたりで[×]をつくるおじさん
ザンネンそうな顔はしたがもちろん、あっさりと引き下がる。
アラブさんは本当にザンネンそうだ。
確かにとなりの敷地に置いてあるとは書いてあったが、展示してあるとは書いてなかった。
彼が密かにリニアを楽しみにしていたのならば、済まないことをした。
「ある意味、これは貴重ですよね!実験車両なんてそう見られませんから」
Yさんの前向きな評価が、国立視察の僕らの気分を物語っている。
いずれにせよ、青梅、昭島、国立で3台の0系を見るという、0系ファンにとっては夢のようなプランはここに終了した。
あとは同行してくれた2人に、今日という1日を幸せな気分で終えてもらわなければならない。
さぁ、スイーツ行きますか?
「待ってました!」
急に2人の目が輝く
そうか、0系ファンでもない2人にとっては、3台の0系と並列で楽しみだったのが和のスイーツ「緑茶十話」だったのである。
昭島で空にかかっていた黒い雲はいつのまにか、どこかへ行ってしまった。
あれは昭島雲だったのか。
つづく
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