SNSであのコーナーは要らなかったと言われたサザンのコーナーの理由
アルバム「葡萄」からの演奏がつづく
時々天井をみあげると、はじめは屋根の継ぎ目が見えていたが、19:10頃にはそれも見えなくなり、いよいよ夜のコンサート会場になった。
一応空気膜の屋根がついているので構造物なのだが、この空間の広さは野外コンサートを思わせる。
天井には黒い玉がぶらさがっている。
今回のツアー複数参戦の隣人によると、葡萄を模したこのオブジェは特に光ることも、割れて中から風船が出ることもない。
ただの飾りだそうだ。
彼はほとんどの曲を立って聴いているのだが、目だって大きなアクションをするわけでもなく、のっているのかどうなのかよくわからない。
そのとなりで僕は座ってじっくり聴いている。
前を遮るものはなに一つないのが、掛け替え無くありがたい。
青春番外地
イヤな曲だらけの世の中で
バラ色の人生
Missing Persons
平和の鐘が鳴る
彼氏になりたくて
はっぴぃえんど
天井棧敷の怪人
ワイングラスに消えた恋
一気に葡萄からの9曲が終わると、ここでひさしぶりのMCがはいる。
実はこの内容も開演前に聞いていた。
大まかに内容をいうと、
愛媛で始まったこのツアーは、初演終了の数時間後には
「サザン セトリ」なるものがアップされている
大変な世の中だ。
なかには、あのコーナーは要らなかったというものもあった。
今からそのコーナーを演ります。
よどみ萎え、枯れて舞え
アルバム「人気者でいこう」A面の1曲目
アルバムでは、これに「ミスブランニューデイ」が続く
「Tarako」でサザンに戻ってきた直後に出たアルバムだから、すぐに借りて来た。
「ミスブランニューデイ」とテイストが似ているこの曲はシングルではないサザン曲で唯一、好きだった。
隣人ははまだ座っていたが、僕は立ち上がって聴いた。
いつもならば、知っている曲は声を出して歌うところだが、僕の声が周りのサザンファンの皆さんの邪魔になってはいけないと思い、声にならない程度に口をぱくぱくさせて聴いた。
顔
Happy Birthday
死体置場でロマンスを
Computer Children
栞のテーマ
あなただけを
真夏の果実
このコーナーは8曲
「葡萄」を座って聴いている時は時間の流れがゆるやかだったが、このコーナーは時を忘れた。
アップテンポで賑やかなナンバーがつづき、とても楽しめたと言うことだ。
どうして「このコーナーは要らない」という人がいたのか。
それには、思い当たることがある。
僕は佐野元春のライブで「99ブルース」「ニューエイジ」を始めとする一連のダンスナンバーコーナーが苦手だ。
デビューの頃からの情熱がほとばしる空気とは明らかに違う。
メロディーに浸ることもできないし、呑気に踊ることにも抵抗がある。
でもいつもこのコーナーはある。
そこを支持しているのか、のらなきゃ損と思っているのか、いずれにせよ聴衆の反応は悪くないのだから。
「このコーナーは要らない」と書いた人が、サザンのライブに求めているこだわりがあり、この弾けたメドレーではのれなかったのだろうと推察する。
でもそれは少数派だろう。
僕もそうであるように。
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