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2015年8月13日 (木)

「精密検査」 三部構成

入院1週間前
文学の世界では、トンネルを抜けるとそこは雪国だが、検査室の自動ドアを開けると、そこは検査を待つ人で廊下が溢れていた。
ストレッチャーに乗った人もいる。
車いすに乗った人は点滴のバーを握っている。
大半いや100%がお年寄りだ。
病人に囲まれて、アドレナリンが出る人はいない。
静かに順番を待つ患者に囲まれて、気が滅入ってきた。

手術は全身麻酔で行われる。
僕はただ寝ているだけだから、痛いもかゆいもない。
だがこの後、初体験となる検査は意識がある状態で行われる
今日が1番大変な日なのかもしれないね^^;)
などと呑気な感想を書き留めていたが、それはとんでもない勘違いだった。



「検査室が2つしかないから混んでいるんですよ」
看護師だろうか、ストレッチャーに乗ったおばあさんを慰めるように話しかけている。
(これは病院内のヘルパーさんだった)

これは長丁場になるかも知れない。
手元にはスマホしかない。
飛行機モードに切り替えたうえで、Kindleアプリの電子書籍を読むことはできるが、周囲には納得を得られないだろう。紙の本が必要だった。


今日は手術に向けたいわゆる「精密検査」
だが、そのような名詞を使う人は院内にはどこにもいない。
三部構成の第一幕は初体験のCT
中央を丸くくり抜いたドーナツのオバケのような筐体から、ベッドが突き出ている
見た目はMRIと変わらない
違うのはMRIは磁気を使うのに対して、CTはX線を使うということだ。

「そのまま、ベッドにお上がり下さい」
え、そうなの?
検査着に着換えるのかと身構えていたので拍子抜けする。
金属の類はすべて外さなければいけないMRIとは違い、CTでは金属を身につけていても構わないのである。

検査技師が検査の説明を終えるや、すぐに実情を訴える。
MRIは3回うけたことがあるのですが、入る時に怖くなったことがあるんです
入る時はなるべくゆっくりでお願いします
「わかりました」

この時の技師はとても丁寧な人だったことは、後でわかる。
この後、一連の加療のなかで何度かCTを受けるのだが
「MRIとは違ってあっという間ですから、心配しすぎですよ」
という反応が返ってきた。

中で風を送ったり、明るくしたりすることはできますか?
「位置を確認するために、十字の赤い線をあてますが・・」
意図が伝わっていない・・・

軽く目を閉じてください
口は閉じてください
こちらの不安をよそに、ルーチンの手順が粛々と進んでいく。

ベッドがスライドする
まったく怖くないぞ
周囲は明るいし狭さも感じない
これは楽勝じゃないか。

「それでは、検査初めて行きます」
マイクを通して技師の声が響いた
まだ始まってなかったのか・・・

それでも、CTは呆気なく終わった。
X線の部屋を出て受付に戻り、CTが終わったことを報告
すると、今度はCTの時にはなかった問診票を渡された。
これから第二幕「通常MRI」

ヘッドホンを希望しますか?
という設問は初めてだ。

恐らく、工事現場のような音がうるさいから耳栓代わりなのだろう。
そもそも、過去3回のMRIにおいて「音」は問題ではない。
うるさくて怖いということはないのだ。
返ってヘッドホンを付けることで狭窄感が増すような気がして「いいえ」に○をつけた。

閉所恐怖症ですか?
事実をいえば「いいえ」だが、MRIの狭さが苦手なことも事実。
○をつけた上、中に入る時はゆっくりでお願いします
手書きでコメントを書いた。

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