すみません、コップがないんですよ
7:13
会場入り
まだ、雨は小降りなので準備には助かる。
市民文化会館が男子更衣室として用意されているが、荷物トラックから遠い。
それを見越して、ホテルで準備を終えてきたので、ここではウィンドブレーカーを脱ぎ、手荷物ビニルにデイパックごと入れるだけ。
雨がしのげそうな、大きな木の下で済ませた。
スタート会場では、着払いで荷物を送る宅配便を受け付けている。
近隣のランナーならば、これを利用したいところだ。
第1回大会スタート前に収録されたコース映像をみると、スタート時は「雨」
ビデオカメラに水滴がついていた。
だが、すぐに空が明るくなり陽が差し始める。
だが、その後また水滴がついていた。
さて第2回
今のところ、雨は落ちてきていない。
このまま小康状態が続いてくれれば、それはけっこういいコンディションだ。
と考えていたが、これは大変に甘かった。
荷物を預けてすぐ、トイレに並ぶ。
列が短い。
10人待ちで自分の順番がきた。
仮設の和式トイレ
特筆に値するのは、トイレットペーパーの脇に取っ手が付いていたことだ。
CW-Xを履いていると、あまり足が曲がらない。
和式トイレにかがんで用を足そうとすると、後ろにひっくり返りそうになる。
いつも、スタート前のトイレは腹筋の鍛錬の場と化す。
いつも必死だけど、今日は取っ手があることで、用足しに専念できた。
ここで、いよいよシューレースを本番用に増し締めする。
いつも以上に慎重なのは、これがレースの出來を大きく左右するからだ。
去年はスタート直後に足を踏まれて、緩んだ右足に酷い血豆ができた。
(その血豆が治ったのは1年後だった)
シューレースが緩いと、靴の中で足が前後に遊び、指が靴に何度も当たる。
同じところに何度も衝撃が加わると、皮が擦れて摩擦熱で温度が上がる。
そこへリンパ液が集まり、できた水ぶくれが「マメ」
今回のレースでは左足にチップを装着しているが、それが邪魔で左側はよく締められなかった。
結果的に、マラソン10回めで初めて左脚にマメができてしまった。
着換え場所の出入り口にスタート前給水所がある。
ひと口だけ水をふくんでいこう
お水ください
「すみませんコップがないんですよ」
え゛(目が点になる)
それじゃどうやって飲むんですか?
「いやぁそのぉ・・手で」
コップはあるけど水がない
というのは、マラソンではよく聞く話しだが、その反対は初めて見た。
救われたのは、ボランティアがとても感じのいい方だったことだ。心の底から「我ながら情けない」「申し訳ない」と詫びている。
責められるのは、ここに十分なコップを届けなかった人であり、ここにいるボランティアではない。
それでも飲みたいランナーは、手袋を外したうえ、ダブルにぎりっぺを開いたような(どんな例えだ)形で受け皿をつくり、そこにボランティアが水を注いでいる。
というのは、マラソンではよく聞く話しだが、その反対は初めて見た。
救われたのは、ボランティアがとても感じのいい方だったことだ。心の底から「我ながら情けない」「申し訳ない」と詫びている。
責められるのは、ここに十分なコップを届けなかった人であり、ここにいるボランティアではない。
それでも飲みたいランナーは、手袋を外したうえ、ダブルにぎりっぺを開いたような(どんな例えだ)形で受け皿をつくり、そこにボランティアが水を注いでいる。
ストップって言ってください
って、あまりに可笑しくて笑った。
7:45
スタートブロックに並ぶ
8時の締め切りまでに並ばないと、最後尾の待機エリアに入らなければならない。
後ろに行けば行くほど、スタートラインを超えるまでの時間が長くなる。
自分のブロックはナンバーカードの先頭にアルファベット表記されている。
指定されたEへ
7:50
「荷物預かりは締め切りました」のアナウンスが入る。
後ろが混んできた
ここは山手線の通勤電車ではなく、これから42kmも走らなければならないマラソン会場である。
集中を高めるために、見知らぬランナーと密着したくはない。
集中を高めるために、見知らぬランナーと密着したくはない。
だから誰もがある一定の距離を置いて並んでいるが、その分、整列スペースがなくなっていく。
「前のランナーと間隔を開けないでください」
何度も何度も係員に促されて、渋々前のランナーとの間合いを詰める。
ランナーは彼も彼女もデリケートなのである。
何度も何度も係員に促されて、渋々前のランナーとの間合いを詰める。
ランナーは彼も彼女もデリケートなのである。
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