おだやかな時間が流れる病院午後のカフェ
芥川賞作家が「これがないと仕事にならない」と言っていたポメラは2週間ほど考えた挙げ句、購入を見送った。
その理由は、小説家でもない自分にとって、あまり使う場面がないことだ。
入院中はネットがつながらない入力機はうってつけである。
だが日常生活で考えた時、使える場面がほとんどなさそうだった。
つづいて検討したのは、iPhone5用の外付けキーボード。
これならば、ほとんど場所をとらないし、投資も6分の1の3,000円程度。
いつも持ち歩いているiPhone5。
講演会やセミナーに参加した時。
出先で少し待ち時間がありそうな時。
そんな時だけ、キーボードを持参すればよい。
購入したのはエレコムのTK-FBS039E
黒2,400円、白3,300円
2012年4月発売
仕様
■Bluetooth接続
■電源:内蔵バッテリー充電式。コンセントまたはUSB充電をすることができる。
■アイソレーションキー
これとは別にiPhone5を立てるスタンドも購入。
サンワサプライ PDA-STN7W
1,300円
仕様
■ボタンを押して傾斜角度を調節する。角度が変わってしまうことがない。
■本来はiPAD用として売られているがiPhone5にも使える。タテ置きした時ホームボタンの来る位置が丸くえぐれている。
■カバーを外すとケースに入れたiPhone5(10mm)でも置くことができる。
■スタンドに置いてiPhone5を操作できる。
タップではスタンドが動くことはないが、ホームボタンを押下すると少し向こうにずれることがある。
病院の15時
遅い食事をとりに来た医局の女子が「もう日替わりパスタない?」と尋ねて、店員さんが「たった今終わったんですよ~」と告げている。
顔なじみの二人は笑顔で、医局女子は「今日のは食べたかった~」と大げさに悔やんでみせる。
これから2週間暮らすここは、空気がよさそうなところだ。
入院は穏やかな時間が流れる行事
少なくとも、この時はそう感じていた。
iPhone5とキーボードを持ってきたのだが、ほぼ日手帳をにらみながら洗濯をいつにするか?程度のことを考えるだけではキーボードを出すほどのことはない。
女子高校生たちのような速さではないが、iPhone5への指入力でも十分実用に耐える。
キーボードは今回の入院を通して、パソコンを出すまでもない小一時間以内の書き物をする時に3度ほど使った。
3,000円の投資で済ませて正解だった。
40分ほどで飲み干すには、アイスコーヒーMの分量は多い。
このまま持ち帰ってもよいのだろうが、病室にカフェの飲み物を持ち帰る姿は、病人としての自覚が足りないと思われそうだ。
飲み残しのツボにコーヒーを捨てて店を出る。
パソコンに向かう病院のスタッフ
車いすでやってきた患者
パジャマを着た女性とお見舞に来たおばさん
この光景を見たのは、これが最後だった。
普段着で病棟に戻り、ナースセンターに「戻りました」と声をかける。
だが、その反応にささやかな違和感がある。
そうだ、入院患者らしく、そろそろ着換えなければならない。
病衣を取りに行かなければ・・・
イヤホンがないよ
おじいさんの声が突然、静寂を突き破った。
4人部屋の4人の患者は全員がカーテンを閉め切っており、その人となりをうかがうことはできないが、その声の主がおじいさんと呼ぶに値する年齢であることは容易に推察できる。
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