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2015年9月13日 (日)

代表的なミスチル・クラシック「終わりなき旅」

16.フェイク(HOME)

♪おう,おう,おぅ
というところを聴衆が一斉に合唱する
そうか、ここを歌うんだな
♪おう
と1回だけのところもある。初めてなのでうまく歌えない。

♪どれくらいのペースでいこう?まずは何番手につこう?
♪あれこれって知恵を絞ったあげくが裏目にでます

なんとシニカルなラインだろう。
聞き手をただ応援するばかりではない。
その無力感を詩にして突きつけることで、僕らは計算高く生きる側に居るか、その対極に行くかを考えさせられる。


17.ALIVE(BOLERO)

♪やがてどっかで光は射すだろう
♪その日まで魂は燃え

重苦しいライン
静かに聴き入る。
その場で桜井和寿が歌っている。
いくらパソコンからBOSEがいい音で鳴ったとしても違う。
ライブでは、歌しかない。
同時にメールやネットはできないし、文庫本を読まないし、サンドイッチも食べない。
いつもとは違う、とても不便な状況だ。
ただそこに歌だけがある。歌しかない。

ここを魂は「燃え」と歌っていることは、ライブ後改めてセットリストを聴き直している時に調べて知った。
"ファンになる"とはこういうことを言うのだろう。
Mr.childrenをリアルタイムで聴き始めたのは、1993年にシングルで出た「クロスロード」
それ以来ずっと聴いていたのだが、ファンではなかった。
もし桜井和寿から「僕らのファンですか」と聞かれたら「大ファンです」と応えるだろうが、それは違うと思う。
このライブを機に僕は聴き手からファンになった。


18.進化論(REFLECTION)

進化論に関する複数の説について解説する映像が流れる。
この映像は前のツアー「TOUR 2015 REFLECTION」で使われていたものと同じだ。

♪変わらないことがあるとすればみな変わっていくということじゃないかな

上手いこと言うねぇ
かつて桜井和寿が「佐野元春ソングライターズ」に出演した際、佐野元春は「名もなき詩」をとりあげた。
♪愛はきっと奪うでも与えるでもなくて気がつけばそこにあるもの
について「これは上手くいった!という会心のラインじゃない?」と問われ、桜井和寿は頷いていた。

進化論におけるこの歌詞も、頷いてくれるのではないか。
今の僕にはあまり心に響かないラインだが、聞き手によっては深い共感を覚えるだろう。
そしていつか、このラインを深く受け止める日が来るかも知れない。


背景映像と相まって、目の前の演奏が既に映像作品に仕上がっている。
5万人、7万人といった会場では、お目当ての本人たちを肉眼で捉えることができるのは、アリーナ前方ごく一部の人に限られる。
あとの数万人へのファンサービスとして、こうした映像効果を使うのはとてもいいことだ。
サザンは全曲、スクリーンに歌詞を出していたが、Mr.childrenではそれはなかった。


19.終わりなき旅(DISCOVERY)

今日ここまでの演奏の中で、最もMr.childrenを長く聞いてきた感慨に浸った。
これは代表的なMr.childrenクラシックと言えるだろう。

1997年3月5日、6枚めのアルバム「BOLERO」リリース。
同年3月28日、東京ドーム公演後、Mr.childrenはデビュー以来初めての活動休止期間に入った。
理由は桜井和寿の体調不良とされた。
そして1年半後の1998年10月21日、シングル「終わりなき旅」で活動再開。
それは、グレードアップした見事な復活だった。

♪もっと大きなはずの自分を探す 終わりなき旅

少しだけ隣人の迷惑を顧みず歌った。
周りからも歌声が聞こえてくる。
ここはいいだろう


20.幻聴(REFLECTION)

この曲からラストまでの曲順は「Mr.children Stadium Tour 2015 未完」ツアー前半と同じ。

この曲は、歌い出しが佐野元春「ストレンジデイズ」に似ている。
だが"幻聴 ストレンジデイズ"というキーワードに対してGoogle先生はノーコメントだ。

「佐野さん、この歌い出しの部分、ストレンジデイズへのリスペクトなんですけどいいでしょうか?」
そんなこと言わなくても、桜井と佐野の信頼関係ならば大丈夫だろう。

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