次々にクルマに追い抜かれる小湊鐵道
小湊鐵道は開けた田舎風景の脇を進む。
いすみ鉄道と較べると、遠くまで見通せるところが多く長閑だ。
「馬立」を出て「光風台」へ向かう区間は、長く車道と並走している。
それはとなりをクルマが走っているからわかる。
ずっとさっきから同じクルマが
あれ?今抜いて行ったよね?
列車が、駅に近づいて速度を落としたのではない。
普通に走っているのに、次々にクルマが追い抜いていく。
なんて、遅いんだ(高いのに)
列車に乗っていて、次々にクルマに抜かれるというのは珍しい。
貴重な経験をした。
かといって、そんなにありがたいことではないが。
5つめの駅は「海士有木」
「あまりき」とよむ。フツーの人は読めない(僕は読めなかった)
「あまありき」ではない
1925年3月開設
海女が住む集落があったこと、戦国時代に有木城があったことに因んでいる。
開業当時と変わらない、寄せ棟の屋根に茶色の瓦。
壁には木枠の硝子窓がはまる。
これは今日は通らなかった駅「上総鶴舞」も同様で、小湊鐵道の標準デザインとなっている。
ここは下車して入線してくる列車を「撮り鉄」する駅だ。
いつかまた訪れる機会があるならば、その時は途中下車したい。
14:40
上総牛久を出た小湊鐵道はゆっくりと走り、それでも27分でJR内房線への乗換駅「五井」(ごい)に着いた。
ここで僕らの旅も終わり。
駅のコンコースからは車庫が見えている。
そこにはトロッコ列車も見える。
トロッコ列車はこの日から2週間後の11月15日から運行開始。
一旦12月23日までで終了し、3月から再開される。
トロッコ列車の客車4両のうち2両には窓がない。
SLの形をしたディーゼル機関車が人気だという。

車庫の向こう側にあるSLを見に行く。
「車庫の脇にある事務所に声をかければ見学OK」と聞いていた。
事務所に声をかけるまでもなく、運転手や整備士らしき人たちが井戸端会議をしており、声をかけて見せてもらった。
鉄道企画といえば最後はスイーツでの反省会。
しかし、候補として調べておいた店はお昼の休業中だった。
消去法的に、全国どこにでもあるカフェのチェーンに入り、全国どこででも飲める味のコーヒーを飲んだ。
従って、あまり話が盛り上がらなかったのは仕方のないことだ。
物体は速く動くと、時計の進み方が遅くなる。
今日1日、あっという間に時間が過ぎたのをどう説明するのか、考えている。
かなりの距離を移動したのだから、本来ならば時計の進みは遅く、じっくりと旅を堪能できたはずだ。
それなのに今日はとても速かった。
楽しい時間が速く過ぎるという感覚とも違う。
交通機関の中にいた僕らは物体として動いていなかったのか。
求め続ける限り、答えはいずれ見つかるだろう。
おわり
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