プロジェクトの事務局から見た「一流」と「二流」の違い
「プロジェクトX」という番組によって、世の中に知れ渡った「プロジェクト」という言葉。
その定義は「部門を超えた非定常業務」である。
新規事業を立ち上げる時「プロジェクトの立ちあげだ~」と歌舞伎役者?が叫ぶのは、ビジネスソフト「勘定奉行」のCMだが、同じ部署の者が集まってチームを組んでも、それはプロジェクトとは呼ばない。
それは、通常業務である。
それを「部内プロジェクト」と強弁する人もいるが、言葉の定義を知ろうともせず、ねじ曲げて気軽に使う人には賛同できない。
部内における非定常業務を言うならば、それは「ワーキングチーム」である。
プロジェクトでは「リーダー」が重責を担うが、実際に手を動かすのは「事務局」と呼ばれる人。
ありていに言えば「役職がなく、几帳面。基礎的事務作業においては信頼がおける便利な人」ということになる。
その事務局が最初に取り組むのが「日程調整」
部署が違う会議の設営は、骨が折れる作業だ。
そこで早くも、メンバーの「人となり」が露呈する。
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「キックオフ日程調整」
プロジェクトAメンバーの皆様
お世話になります。
プロジェクト終了まで3ヶ月。
短い間ですが、最後までよろしくお願い申し上げます。
早速ですが、キックオフミーティングを行います。
以下候補日より「ご都合の悪い日時」をご返信ください。
2月15日までにお願いします。
2月8日 10:00-11:00 13:00-14:00
2月9日 10:00-11:00
2月12日 10:00-11:00 13:00-14:00
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日程調整機能付きのグループウェアを導入している場合、それを使えばよいのだが、使いやすいものは少ない。
インターネット上には、呑み会やBBQ大会などのイベント日程調整をする無料サービスがある。使いやすいものが多いが、社内業務にそのようなサービスを使うのは、品格に欠ける。
メールソフトを使って、全員のメールアドレスを[;]セミコロンでつなぎ[宛先]に入れる。
会社内なので、互いは旧知の間柄。
全員を [ BCC ] に入れる必要はないし、そうすると抜け漏れなく送られているかが、わからない。
●「人となり」見分けポイント1
「返事が速い」
ビジネスメールは「即返信」するのが基本。
返事を遅らせるほど、相手の仕事を停めてしまうのが現代社会。
返事が遅い、後回しにする人は、会社の金庫から金を抜いているに等しい。
それが分かっている人を「即返信派」と呼ぶ。
メールを送信してから1時間以内に「即返信派」からの返信が届く。
この「即返信派」がプロジェクトメンバーに占める比率が、プロジェクトの成否を分ける。
50%を超えるならば、期待大。
そうでない場合、前途多難である。
また、この「即返信派」は、全般にメールマナーが良い。
質問されたことだけに、的確かつ最少減に答えていて行数が少ない。
メールだけでなく、会議マナーも良い。
流れを読んで、他人の話を奪わない。
自分の発言ポイントではしっかりモノを言う。
こうしたメリハリは一流と二流の分水嶺でもある。
つづく
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