全員へ返信する人たちがいる会社
●「人となり」見分けポイント2
「全員へ返信してくる」
多人数に送られてきたメールに対して「全員へ返信」してくる人がいる。
調整役の事務局は、10人からの返事をもらうことに変わりはない。
だが、参加者は調整するわけでもないのに、他人の返事を読まされてしまう。
一瞬で見切って飛ばしたとしても、3秒くらいは奪われる。
ムダなことに使う3秒は惜しい。
何を考えているのか、何故そうするのか、そういう人に聞いてみた。
「他の人がどんな返事をしているか、わからないだろう?」
「メールはそもそも情報共有のためのものだから」
このように彼らは言う。
果たしてそうだろうか。
僕は、彼らの本音を邪推する。
「返事をしているということをアピールしたいから」
「全員へ返信するものだと、思い込んでいるから」
「全員へ返信派」は、日頃のメールでもやたらと[CC]をつける。
「自分はこんなに活躍しています」というアピール
「あなたにも情報共有しましたよ」という責任逃れ
1通のメールに、いろいろとややこしい意図や謀略を込めるのである。
[CC禁止令]を出さない限り、こういう会社は発展しない。
またここで、一つ言えることがある。
「全員へ返信派はメールの返信が遅い」
「他人の出方を見てから返事しよう」と一旦、メールを寝かせるからだ。
他人の「全員へ返信」が届き始めてから、ようやく腰を上げる。
「即返信派」の人が「アンチ全員へ返信派」だった場合、返信は発信者だけに届き、他のメンバーには届かない。
「全員へ返信派」は、他のメンバーが返信していないものと錯覚して、いつまでも返事を寄越さない。
最後の1人になったところで「返信をいただいていないのは、あなただけです」と催促すると「それは、気づきませんでした」という間の抜けた反応が返ってくる。
●「人となり」見分けポイント3
「独自の解釈をする」
「以下の日程については、出席可能です」
という返信をして来る人がいる。
「ご都合の悪い日時」をご返信ください。と指定しているのにだ。
書いてあることを読み取ろうとしない人なのだ。
事務局はその人から来たメールだけ、情報を読み替えなければならない。
この「独自の解釈派」は、プロジェクトにとって、とても厄介者だ。
たった5分前に話したことでさえ、もう忘れていて、その前提を覆した話しをする。
プロジェクトに限らず、仕事というのは「事実の積み重ね」
はじめに「目的」があり、そこに「条件」が付き、論点を絞っていく。
そうしなければ、議論は迷走。
結論が出ないまま、時間だけが過ぎていく。
この「独自の解釈派」が5割を超えるようだと、そのプロジェクトは失敗確実。
だが、最低でも3割はいると思わなければならない。
いかに、この人たちを黙らせるか、リーダーの手腕にかかっている。
このように、日程調整のメールだけでも、メンバーの「人となり」がわかる。
それは同時に、そのプロジェクトの成否も予見しているのである。
なぜならば、人となりの意味は「生まれつきの人格」
「バカは死ななきゃ治らない」の格言があるように、人はそうは変わらないものだからだ。
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