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2016年3月28日 (月)

シュガータイムから飛ばす佐野元春 35周年アニバーサリーコンサート

2016年の春は、35km過ぎのマラソンレースのようだ。
暖かくなって「もう春だな」と油断したところで、再び寒波が襲来。
そしてまた小康状態が続いて、もう大丈夫かなと思っていると、また気温が下がる。
お天気の神様はあたかも「おい、風邪をひけ」と揺さぶりをかけているかのようで、体力のない人から次々に脱落していく。


2016年3月26日(土)
東京で桜の開花宣言が出て5日が経つというのに、再びやってきた寒波に身をすくめて、桜の花びらは蕾のままで思いとどまっている。
人々は厚手のコートというわけにいかず、ライトジャンパーやセーターを羽織ってここ「東京国際フォーラム」に集まってきた。


いったいどれくらいの人がいるのだろうか?
入場の列に並ばず、しばらくその人達が入場していくのをウォッチしていた。
もうこれは言わずもがなだが、高齢者が多い。
もちろん他人のことは言えないが。
時折混じっている、20代から30代の人たちは、親がカーステレオで流していたのを聴いて好きになってくれたのだろうか。
しかし、Mr.childrenやサザンオールスターズがそのように世代を超えて継承されているのに較べると、ここではそういう人は希少な存在だ。


いつもならば、これだけ多くの人を見ていると、必ず顔見知りがいる。
それは1992年に始まったニフティのホームパーティ「元春HP」の仲間達。
佐野元春公式ホームページ「Moto's Web Server(MWS)」を立ち上げた仲間でもある。

だが今日はあまり見あたらない。
いつもとは客層が違うのだろうか?
そういえば、MWSのバナーには「佐野元春35周年アニバーサリー・コンサートに行こう。」というコピーがあった。

それは30年くらい会っていない旧友たちに同窓会の告知をしているかのよう。
しばらく会っていないから、久々に「こっち来いよ」
元春の写真がそう語りかけている。


「その場所に行く」ということに意義がある。そう訴えているロックコンサートの告知は珍しく、印象に残っていた。




18:10 開演
予定より少し遅い。
ツアーグッズを買う人たちが、ロビーに残っていたのかも知れない。

「シュガータイム」は一見、歌うことが容易に見えるが、2日前カラオケで歌ってみたところ、部分的に極端にキーが高いところがあった。
そこを意識して備えておかないと、高い音が出ない。

「いきなり飛ばしている」
これがライブ後オフできかれた元春仲間の感想だ。


2015年の新譜から1曲だけ「優しい闇」をやった後「ジュジュ」「VISITORS」「カムシャイニング」「ワイルドハーツ」とオールドファン向けの曲がつづく。

「あまり飛ばさないで」
そう言って、子どもの頭を優しくおさえるような仕草で着席を促す。
ドラムセットの前に小さく設えた元春用キーボードに腰掛けて「バルセロナの夜」

もう少し淡々と歌った方が、この曲のテイストに合っていると思うのだが、元春こそ「飛ばしている」
というより彼はどの曲でも、強く声を出していた。
音が取りづらいのか?
ステージ前方には映像モニタ-?音声モニター?いずれかと思われるものが2つ設置されているが、どうやって音を聴いているのだろう。


桑田佳祐のように歌詞を見ながら歌っているのではない様子。
10年前くらいと較べれば、歌詞の間違いは減っている。
それは歌手としての誇りだと言いたげだ。

つづく

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