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2016年5月 1日 (日)

41年経った今、新しい「カルメン・マキ&OZ」

新人大学生にとって、春は希望に胸膨らませる時期だ。
特に親元を離れてひとり暮らしを始めた学生にとって、そこには自由しかない。

今も大学が発行する月刊誌に触れると、その時の情景がよみがえる。
大枚をはたいて買ったサムエルソンの経済学、ブックケースに入った2分冊から漂う紙の臭いすら覚えている。

そんな時、この音楽に出会ったのだった。


大学1年の時、僕は「間借り」と呼ばれるところに下宿していた。
民家の2階が大学生用の個室となっている。
1人にあてがわれるのは4畳半の畳だけ。
トイレ、キッチン、洗濯機は共同。
風呂は大家さんが住む1階の風呂を借りる。


下宿には同じ学校に通う大学1年生が8人。
(その下宿は誰もが1年で出て行くため、毎年このパターン)
その中に下関から来たサトウ君がいた。

高校の頃、佐世保北高のフレディ・マーキュリーと言われていた僕(注:言っていたのは2人)はロックばかり聴いていたが、サトウ君はフォークソング中心。

そんな彼が「チャゲアスはええぜ」と言って貸してくれたSONYのグレードが低い90分カセットテープには「風舞」
そしてB面に入っていたのが「カルメン・マキ」だった。

「風舞」はとてもよくできたアルバムであり、フォークは敬遠していた僕もすぐに好きになった。
パソコンで音楽を聴くようになった時も、真っ先にCD化されていた「風舞」を手に入れたほどだ。


それから13年、中古レコード店にカメラを据えたNHK「72時間」で、外国から来たコレクターがカルメン・マキを絶賛していた。

そうだ、カルメン・マキ聴こう

しらべるとそのアルバムは「カルメン・マキ&OZ」
1975年1月21日発売
1989年CD化

(1)六月の詩
(2)朝の風景
(3)Image Song
(4)午前1時のスケッチ
(5)きのう酒場で見た女
(6)私は風

6曲だが、総演奏は43分21秒


新しい
でも作られたのは41年前。
本当は古いはずだ。そういう場合「普遍的」と言うことになる。

他のカルメン・マキもそうなのだろうか?
そう思って、ベストも聴いてみたが、そこにあるのは70年代の音楽だった。

このアルバムだけが「今の音楽」なのだ。


舞台女優から「時には母のない子のように」で歌謡曲歌手となり、ロックに転向したものの暗中模索が続いていたカルメン・マキ

それが1975年、何かの拍子に加治木剛、春日博之の楽曲、カルメン・マキの歌が共鳴し、突然変異を起こしたとしか言いようがない。

歌だけでいえば、現代のsuperflyが引き継いでいるが、このアルバムの世界観をまるごと引き継いだバンドはない。

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