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2016年5月 5日 (木)

スポーツボランティア 親子5kmランがおもしろい

ある晴れた休日
僕は皇居にボランティアに来ていた。

清掃ではない。

皇居は2005年頃から、ランナーのメッカとなっている。
メッカでわかりづらいならば、ランナーの伊勢神宮だ(余計わからんか)

皇居は、その外周を1周5kmの歩道が周回している。
途中には一度も信号がない。
従ってランナーにとっては、とても走りやすい。
もともと江戸城なので、周囲はお堀。
ランナーに限らず、水辺は誰にも均等に、心地よい爽快感を与えてくれる。


「コースはどうなっているんですか?」
今日、初めてのランニング大会出場、そして初皇居という女性から質問を受ける。
皇居は左回りであること、大会は桜田門から中へ入ること。
多少、上り下りの高低差もあるが、どれも急なものではなく、ほどよい心拍数の上下が返って心地よいこと。

そういったことを手短に話すと、とても安心してくれた。



この日の大会、いくつかの競技のなかに「親子5km」があった。
親子が走る場合「リレー」の場合と「伴走」の場合がある。
圧倒的に多いのは後者。

日頃、走るのが趣味というお父さん・お母さんが精悍なのは当然だが、幼稚園児や小学生が5kmを走ろうというのだから、やはり皆、ひとかどの子供に見えて頼もしい。


父と子がゼッケンをつけている親子。
母親がカメラを取り出したので「撮りましょうか?」と申し出る。
お願いしますと言った母
「実はもう1人いるんです」

そう言ってベビーカーから乳幼児を抱っこして4人で並ぶ。

「久しぶりの家族写真」

母親が言った言葉が心に残った。
小さい子供を2人、3人と子育て中のお母さんは大変なのである。
きっと自分の趣味も楽しみも、さておき、今は子供のために多くの時間を費やしていることだろう。
そんな母親にとって、子供の成長は中核的な楽しみ。
その記録を撮ることは、掛け替えのないことだ。
カメラマンの責任は重い


なかなかいい構図の絵で撮れた。
画像を確認したお母さん、お父さんに見せて「いいね」
とても喜んでくれて僕もうれしかった。


「親子5km」の競技が始まる。
親がランナーとは限らない。日頃走っていない親もいるのだ。
めちゃ速い男の子が、千鳥ヶ淵から快走してきた。
それに遅れること10mでお父さん
息子に「もっと速く」と叱られている。

苦笑いでも浮かべているかと思ったら、父は全然笑っていない。
気温は25度。日差しが強い。
洒落にならない状況なのである。

泣きじゃくる娘の手を引いて歩いて来た母。
この暑さのなか、幼稚園児が5kmも走らされたら、泣きたくなるほうが普通だと思う。
なんとか、なだめる母。
あと少しだよ、がんばって!
よその人も少し一緒になだめてみた。


この日、一番驚いたのは、父と子が走る動画を撮りながら伴走する母。
子供が小さいということは母親も若い。
よそ行きの小ぎれいな服装。ローヒールパンプス。

その格好で5km走ってきたのか・・
ある意味、あなたが一番スゴイのではないか。
目が点になった。


30組の親子がいれば、そこに30通りの「家族」がある。
これから先、ボランティア大会を選ぶ時の1要素に「親子ラン」の有無を入れようと思う。

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