「ノルウェイの森」で落伍して「ライ麦畑」でつかまる
2016年1月
「村上さんのところ」Kindle版を読み始めてから5ヶ月が過ぎようとしている。
ちょうど、1年前の今頃、このweb企画「村上さんのところ」が開催されていたのである。
1年前の僕は村上春樹が読者とQ&A企画をやっていること。
それも15年前の2000年からやっていることなど、まるで知らない1ファンだった。
初めて村上春樹を読んだのは2001年5月「ノルウェイの森」
ベストセラー作品であると聞いていたからだ。
しかし、読んでいて僕には物語の情景が浮かばなかった。
心に響かないと言うことだ。
同様の意見は「村上さんのところ」でも多数寄せられている。
「かつて、読んだ時にはよくわからなかった」
「自分は好きなのだが、知人が難解だと言っている」
といったことだ。
そうか、僕だけじゃないんだ。
少しほっとした。
それと同時に15年が過ぎた今、もう一度読んでみると案外、面白く読めるのではないかという予感が沸いた。
ではなぜ僕が村上春樹ファンなのかというと、2003年に村上春樹が翻訳した「キャッチャー・イン・ザ・ライ」が面白かったからだ。
割と有名な作家が、外国の名作を翻訳するということが珍しくて、手に取った。
邦題「ライ麦畑でつかまえて」は1961年に野崎孝が翻訳したのが日本語訳の初出。
僕は松田聖子の「いちご畑でつかまえて」を先に聴いていたので、この物語への予見が強くて困った。
その後、代表的な長編小説「ねじまき鳥クロニクル」「海辺のカフカ」そして「1Q84」へと進んでいった。
他にも僕がまだ見ぬ村上名作がたくさんある。
「国境の南、太陽の西」
「羊をめぐる冒険」
「アンダーグラウンド」
質問を寄せるファンが挙げる my favorite one
によく挙がっている過去の作品。
ぜひ、読んでみたい。
今読んでいるこの本が終わったら・・
ところが、これが終わらない。
そうこうしているうちに、季節は春になった。
読み始めてから、4つめの季節だ。
これは1年じゃ終わらないな・・
そう思い始めていた時だ。
読み始めてから足かけ10ヶ月前となったある日、その日は突然に訪れた。
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