「ツッコミどころ満載」と言う男
あなたの職場に、日常会話のなかで「ツッコミどころ満載」というフレーズを使う人がいるでしょうか。
恐らく、そんなに居ないはずです。
とても少ないはずです。
でも、少ないながらも確実にいるのです。
今日は、その人がバカだという話であります。
恐らく、生きがいやライフワークもなく、バラエティ番組を見て馬鹿笑いするくらいしか楽しみがない暮らしを送っているのでしょう。
だからこそ、そういう下世話なところから言葉を拾ってきて、職場に持ち込んで使う下品さに気づかないのです。
仕事をしていて、サトウさんからこう言われたことがあります。
「この提案書はツッコミどころ満載だからね」
でもサトウさんはそれを僕に向かって言ったのではなく、同席していた同僚のスズキさんに向かって言ったのです。
その意味するところは「この提案書は実情に合っていなくて、私から見れば、指摘して直させたいところが多い」ということです。
それを、へらへら笑いながら「ツッコミどころ満載」と言い放ったわけです。
これがテレビゲームの中だったら、波動砲(あるのか)をお見舞いしてやるところですが、ここはリアルな社会なので、下手なことはできません。
むっとしたものの、その言葉には一切反論しませんでした。
無視です。
スルーです。
反論して、それが建設的な方向に進むわけがないと直感したからです。
そもそも、人の話を真摯な姿勢で聞くような人は「ツッコミどころ満載」などと口に出して言いません。
冒頭で「ツッコミどころ満載」と言う人はバカだと断言しました。
この言葉をいう人は「自分が揚げ足とりの名人である」と自慢しているに等しいからです。
ツッコミ男サトウさんが実際、どういうツッコミをするかというと、自分の知識不足、経験不足で十分な理解ができていないことが多いのです。
または、自分はこれだけ実務に精通している。だからこそ、これだけの問題点に気づくのだと言わんばかりの内容。
それは建設的意見と呼べるものではなく「自慢」「難癖」に近い。
どれもが、いわゆる「思い込み」です。
彼が話し始めるといつも、周囲は「また始まったよ」という顔をして黙り込みます。
自分が学んでいない、経験していない、あるいは自分には情報が入って来ていない。
そんなことは世の中にたくさんあります。
自分の知識、考えは未熟かも知れない
だから日々、すべてのことから学ぶのだ!
そういう心構えで生きている人は、ツッコミどころが「満載」にはならないものです。
では、そういう心構えで生きていない人はどうか?
その大半は「物言えば唇寒し」という処世術を会得しているのです。
1.ツッコンでみたところ、自分が浅はかでバカがばれる。
2.ツッコンでみたらビンゴ(当を得ていた)が、相手が気分を害して人間関係が壊れる。
瞬時にその2つを恐れるのが普通の人。
人前で、誰かのあげあしを取って喜色満面にしている人を、周りは「バカじゃないの?」と思っています。
でも、そういう人は「アブナイ人」なので、関わり合いにならぬよう、誰もがスルーするのです。
だから「ツッコミどころ満載」を言う人は、人々の話題に上りません。
あれ?あいつのことを誰も「ひどいヤツだ」と言わないな?
と思うかも知れませんが、それは誰もがバカを避けているだけなのです。
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