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2016年7月25日 (月)

争点がない!2016東京都知事選挙

2016東京都知事選は増田寛也、小池百合子、鳥越俊太郎の三つどもえと報道されている。
他の候補者たちからしてみれば噴飯ものだろうが、実際の結果もこの3人が上位となるだろう。


小池百合子が出馬を取り下げた場合、参院選で当選したばかりの蓮舫Rが「参院選はReplicaの方でしたが、こっちが本物です」とか言って都知事選に出るのではと勘ぐっていたが、小池百合子は初志を貫徹した。

一見どっぷり「自民党」に見えるこの人だが、キャリアの多くは「自民党以外」に居た人である。常に風を読んでいた人が突然、都知事になりたいというのは、この人らしいと思う。
「崖から飛び降りる覚悟」というのが、何を意味しているか不明だ。
意味不明なことを語っていても、有権者には何も伝わらない。
増田寛也に「小池先生は劇場型に過ぎる」と言われていたが、そう呼べるだけのドラマもない。


東国原英夫、橋下徹といった"タレント"が出なかったことで投票率は前回を下回るかも知れない。

投票率
2011年 57.80%
2012年 62.60%
2014年 46.14%

今回新たに"参戦"する18歳、19歳の皆さんが頼りだ。



舛添要一の低調な一人勝ちだった前回都知事選は争点がなかった。
ここでいう「争点」とは、思わず投票に行きたくなるような重要政策。あるいは「この人だけはご免である」と争う相手である。

蓮舫、東国原英夫が出ていれば「ひょっとして」勝つかも知れない知名度だけはある。
そして一定数の「この人だけは勘弁して欲しい」という人たちもいるだろう。
そういう人たちにとって、今回の都知事選は「争点」がない。


橋下徹が出ていれば、東京都の財政と都議会改革に期待する人と、絶対に改革されては困る人たちによる熱い「争点」があった。

現在「税金で食う側」と「税金で食われている側」という対立軸で政治をしている人たちを「おおさか維新」と名古屋の河村たかし以外に知らない。
(地方自治の首長の中には、他にもいるのかも知れないが)


「税金の無駄遣いは困ります」
有権者ならば、誰もがそうは言うだろうが、具体的にどうやって無駄遣いをさせないかは、素人にはわかりづらい。
今般、政治資金で「クレヨンしんちゃん」を買うことが「合法」なのはわかったが、無駄遣いの総額からすれば、そこは核心ではない。

「政治とカネ」問題は政治家が使うお金についてのテーマであり「税金の無駄遣い」の一部でしかない。
「税金の無駄遣い」の主役は政治家ではなく「税金で食っている」人たちなのだから。



結局、今回のトップ2は「待機児童解消」とか「介護福祉の充実」といった、新聞を読んでいれば誰にでも言えるような政策、なおかつ、都知事就任後、協調していきたい都議会や区長会、市長会各位のご機嫌を損ねないテーマを挙げている。
あと1人「原発のない社会」といった国政のテーマを語っているピント外れな人もいる。


それぞれが当選した場合、都政はどうなるだろうか。

区長会、市長会の推薦を受けた増田寛也が、もっとも"円滑"に都政を進めるのは自明だ。
得意分野の介護移住に道筋をつけるかも知れないが、今の10代、20代のために、都政のムダ構造に切り込み、地方税を減税して欲しい。

「参院選の結果に危機感を持った」のに「都知事選に立候補」して、国政選挙のテーマで支持を訴えている鳥越俊太郎が"都民の期待"に応えるのは難しい。76歳の高齢、健康状態からして2期務めるどころか、1期4年すら覚束ない。

小池百合子は3人の中では最も「当選がゴール」になってしまうと推察する。自公政権と対立して都民にいいところを見せるのが都知事の仕事ではないので、そうならないことを祈る。

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