ロナルド不在のテストを済ませていたサントス監督
ロナルドは2015-16シーズン中に、珍しく数試合を欠場していた。
4月20日、ビジャレアル戦で太ももに違和感を覚えて途中交代。
その後リーガ2試合、CL1試合を欠場している。
ポルトガル代表としては、CL決勝を戦った直後の2016年6月2日、イングランドとの親善試合(ロンドン開催)を欠場している。
フェルナンド・サントス監督はこれを「ロナルド不在のテスト」と位置づけていた。
35分 ブルーノ・アウベスがハリー・ケインへの危険なタックルで退場
86分 クリス・スモーリングが決勝点
1-0でイングランドが勝っている
アウベスが退場したことにより、期せずして
35分間はロナルド不在の11人
55分間はロナルド不在の10人
という格好のテスト・マッチとなった。
今日は「ロナルド不在の11人」の方であり、AWAYの地ではあるが互角に戦えている。
レナト・サンチェスからエデルへ。
運命の交代から1分後、初めてポルトガルに決定機が訪れた。
34分 右サイドをドリブルで駆け上がったナニが右脚でクロス。かと思ったらこれがカーブを描いてあわやゴール。GKロリスがぎりぎりで掻き出す。
こぼれたボールに詰めたクアレスマがオーバーヘッド。
これも枠をとらえていて、ロリスがキャッチ。
36分 今日初めてポルトガルの美しいパスが連続で通る。
ポルトガルにゴールの予感
37分 ベンチに腰掛けたフェルナンド・サントス監督が頭を抱えこんで、うつむいている。選手がベンチをチラ見していたら不安になりそうな光景だ。
既に3枚の交代枠を使い切っているし、PK戦メンバーを考えるには早い。恐らくこの後の展開を想定して、どこで勝負に出るかを考えていたのだろう。
43分 スルーパスに飛び出しボールを追ったクアレスマだが、コシエルニ(21)にブロックされてボールはラインを超える。しかし、コシエルニの首にかけた手を鋭角に食い込ませている。チョーク・スリーパーだ。
ゴール脇の審判が「ワンツースリー」とカウントする(ウソです)
今にも「参った」をしそうだったコシエルニだが、特に死んだふりとかオーバーアクションはしない。これこそDFの鑑、大人のプレーヤーだ。
試合終了間際のadditional time、フランスに「サヨナラ勝ち」の好機が訪れる。
46分 ピエール・ジニャクのシュートがポストに当たる。
エブラが左サイドから入れたボールを受け、ペペをかわす。GKパトリシオのヨコを通ったシュートは薄くポスト。
これが数cm右に逸れていれば、覇者はフランスだった。
勝ちは呆気なく決まり、負けは呆気なく決まる。
90分終了 0-0 延長戦へ
ドレッシングルームに下がっていたロナルドが入場してきた。
トレーニングシャツに着替えたロナルド、選手を激励して回る。
途中交代で入ったFWエデルの元へ行き
「試合を決めるゴールを決めるんだ!」
とエネルギーを注入する。
クアレスマにも同じことを言ったのかはわからないが、試合後にエデルがそう明かしていた。
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