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2016年7月 1日 (金)

路上喫煙 歩きタバコが増えている理由

朝の通勤時間帯、駅へ向かう道は駅に近づくほど歩行者の数が増える。
まだ駅までは5分以上の距離があるあたり、人影はまばら。
そんな辺りに彼は現れる。

「ポイ捨て男」だ

たばこのポイ捨て女は見たことがない。
きっと、注意された時のリスクが怖いからだろう。

「ポイ捨て男」は計算ずくだ。
派出所の前では吸わないし、いかにもワルそうな高校生の集団が近づいてくる前に捨てる。
所詮は「小さい男」なのだ。



路上喫煙については、国の法律で禁止されておらず、自治体ごとに条例でルールを決めている。
自治体によって「路上喫煙禁止」であったり「ポイ捨て禁止」であったり、なにも規制がなかったり、ルールはまちまち。

「路上喫煙 条例 **(自治体名)」
で検索すると、ルールがある場合、その地域の情報がヒットする。


駅に向かう歩道で、歩きタバコが増えている。
その駅がある自治体は条例により全域「歩きたばこ」禁止だ。
まだ、駅まで距離があり、見ている人も少ないという気軽さで「ポイ捨て男」はたばこをふかし、そして投げ捨てる。


オーバースローでスナップを効かせて投げた方がかっこいいと思っているようだ。
投げ捨てるわけだから、火は消えていない。
一度その火が何かに引火して、惨事が起きない限り、世の中の「ポイ捨て男」たちは、その美しいスローイング・フォームを追究し続けるだろう。


「ポイ捨て男」は最近目に付くようになった。
あくまで感覚的なものだが、それは人数が増えているということに他ならない。



「ポイ捨て男A」が吸っている。そして投げ捨てる。
誰も咎めない。
それをみた一般喫煙車Bさんが「路上いいんだ!」と吸い始める。
そして「ポイ捨て男A、B」の様をみて、次なるC、Dが現れる。
そのような連鎖が広がっていると推察する。


「この自治体では、路上喫煙は全面禁止ですよ」
そう注意したら、どうなるだろう?
「あ、すみません」「そうなんですか」と素直に中止する人もいるだろう。
一方では、逆ギレされる危惧もある。


2016年初夏、携帯電話を操作しながら歩いている若者を注意した男性が、殴られて重傷を負うという事件があった。
そういう「報道」を聞くと、ますますその危惧は高まる。
誰もが殴られたくないし、トラブルに巻き込まれたくない。
事なかれ主義に徹するのが平穏だ。

「スマ歩」を規制すべきだという意見がネット上で出ているが、条例があっても路上喫煙がなくならないように、その実効性は怪しい。


かくして「ポイ捨て男」は増殖する。
誰もが守られた檻の中からしか、狩りができない架空の世の中。
目の前で行われている破落戸(ごろつき)の所業には、私人は対峙できない。

警察がパトカーで巡回して、警察署に連行する。それくらいの対応をしない限り、破落戸は減らないと思う。

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