散漫なプレーを散漫な注意力で見ていたらエデルが・・
フェルナンド・サントス監督が就任してからのポルトガルは守備が堅いチームとなっている。
W杯2006からW杯2010までの印象は「ムダ撃ちの攻撃が多く、守備は脆い」チームだった。
ムダ撃ちが多いというのはフットボールでよく言われる「決定力不足」ということを言う。
慢性的に Good FoWard が育たない国において、メディアとファンの常套句に使われる。
●●力不足というと、その欠点がオブラートに包まれてしまうが「要するに下手」ということだ。ポルトガルと日本はこの点に限り、これまでは性格が似通っていた。
ところが、サントス監督が率いたユーロ2016予選では守りが堅くなった。
ユーロ2008 得点24失点10
ユーロ2012 得点21失点12
ユーロ2016 得点9 失点4
<延長前半>
クアレスマは左サイドに張っている。
かと思うと右サイドに出ることもある。
こうした左右ウィングのポジション・チェンジはかつてフィーゴ・ロナルド時代にも行われていた。
3分 エデルがファウルをもらいFK クアレスマが蹴ったボールがぺぺに合ったが、この試合初のオフサイド。
ここからマーク・クラッテンバーグ主審の「イエロー・タイム」が始まる。
4分 相手の手を引っ張ったゲレイロにイエロー
6分 エデルの下敷きになったマテュイティにイエロー
7分 カウンターを止めたW・カルバーリョにイエロー
ロナルドを削った後ハイタッチしたパイエを不問にした序盤とは打って変わり、終盤は徹底した警告で試合を統制するというのが彼の方法論なのだろう。
10分 フランスがペナルティ・エリア内で攻め続けるが、ボールは精度が低く、トラップは止まらない。こうして、ポルトガルを助けている。
13分 ポルトガルがCKゲット。ぺぺが上がってくる。クアレスマが入れる。
ぴたりとエデルのヘッド。高い!
しかし、ワンバウンドのシュートをGKロリスが弾く。
additional timeなし
録画を見直して観て気づいたのは、延長に入ってからずっと、エデルが好機の中心にいたということだ。
まったく期待していない人材だったので、生で見ている時は、心に響いていなかったのだ。
ロナルドの言霊が、彼の戦う魂を覚醒させたのだろう。
<延長後半>
3分 コシエルニのハンド(イエロー)当たったのはエデルの手のように見えたが、スロー再生では確かにその前にコシエルニが触れていた。ペナルティエリアそばのFKをクアレスマがセット。
無回転で蹴れば、何かが起こる位置・・
そう思っていたら、ヨコからゲレイロがやって来て左足でカーブをかけて蹴った。シュートはゴール枠に薄く当たり、激しい音を立てる。あと5cm下ならば入っていた。
伏兵のシュートがここで決まるのかと思ったが、そうはいかない。
フランスで生まれたゲレイロが、ヒーローになり損ねた。
4分 フランス陣内奥深く。一見何の変哲も無いスローイン。
それが、最終章の幕開けだった。
フランスは誰もボールを受けにいかない。仕方なく当てずっぽうのロングスロー。
意図を欠いた散漫なプレーで、ボールがモウチーニョに渡る。
モウチーニョはエデルへ一本の縦パスを通す。
それを受けたエデル、1人ドリブルで持ち込み、DFローラン・コシエルニーをかわす。ほぼ中央まで来る。ゴールまでは20mずいぶん遠い。
エデル、体を思い切りひねって右脚でシュート。
まさか、そう来るとは・・
見ている方は完全に油断していた。
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