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2016年7月17日 (日)

確信していたエデル 想定外のロリス

延長に入ってからずっと、ポルトガルに攻め手がないと感じていたのだ。
もしも勝機があるとすれば、このままスコアレスドローに持ち込んでPK戦で運を天に任せるしかないのでは?
そう考えて観ていた。

視聴者以上に油断していたのはGKロリスだと思う。
高さでは一目置くとしても、足下のプレーではノーマークのエデル。
そのエデルが1人ドリブルでボールを持っている。ゴールに近づく縦の突破は試みず、ゴールと並行に運んでいる。それも20m先遙か遠くで。
そのエデルがいきなり打ってきた。
DFコシエルニーのチェックが淡泊だったし、フランスDFはそれ以外に2枚しか揃っておらず、ペナルティエリアには誰も入っていない。


ほんの一瞬、右に跳ぶのが遅れる。
1年に1度打てるかどうかというゴール左隅ぎりぎりへ切れ込みながら跳ぶボール。
ロリスが必死に伸ばす手から逃れるように回転してゴールネットを揺らし、奥の枠に当たり金属音を鳴らした。


「PK戦対策か?」と訝しんでいたモウチーニョ
「なぜレナトを下げる?」と落胆したエデル
ロナルドの負傷交代で入ったクアレスマを除き、フェルナンド・サントス監督が切った2枚の戦略が、ただ1つの「奇跡のゴール」を生み出した。


さぁ、こうなれば優勝までのカウントダウン


「後ろに残れ!」
テクニカルエリアに出てロナルドが指示を送る。
ここから、世界中を笑わせたポルトガル「2人監督」状態が始まる。
サントス監督が困った顔をしているのが可笑しい。

9分 マリオのカウンター進撃を止めたポグバにイエロー
ポルトガルボールでプレーが止まるのが嬉しい。

10分 スタンドのフランス・サポーターが映し出される。お通夜の会場のように動きがなく、沈鬱な表情が並んでいる。
だが1人のオバサンがモニターに映し出されていることに気づいて手を振ると、数人がそれに気づいて手を振る。
この非常事態でも、人はついカメラに反応してしまうのだ。


11分 ゲレイロ、足がつって倒れる。
サントス監督がロナルドに「下がれ」といなす。
UEFAのスタッフがロナルドの前に立つ。

ロナルドはフランスベンチ前のテクニカルエリアまで出張してゲレイロに歩み寄り「行け!」と鼓舞する。
優勝という国始まって以来の「歴史」が目の前にぶら下がっているというのに、ここでわずかなほころびから栄誉を掴み損ねでもしたら、それは後悔などという生やさしいものでは済まない。
なにを考えているんだゲレイロ、死ぬ気でやれ!ロナルドはいてもたってもいられなかったのだろう。

それを見たデシャン監督「おいおい、どうなっているんだ?ロナルドが監督をやっているぞ」とばかりにUEFAスタッフにアピールする。

わかったと応えたUEFAスタッフ、何やら手帳に書き留めたが、すぐにロナルドに何らかの措置がとられることはなかった。


14分 スルーパスに上手く対応したクアレスマがマリオにダイレクトパス。
球足が伸びて、惜しくもマリオに合わないがCK。マリオは攻めずにキープして時間を使う。
フランスが前に押し上げているため、ポルトガルはカウンター攻撃が通り始めている。

additional timeは2分


15分 エデルがつぶれてファウルをもらう。ポルトガルボールが続く。
ぺぺは5cm刻みでステップを踏むような、牛歩戦術の助走でFK。

ペペが帰って来てくれてよかった。

2005年CL決勝におけるベレッチのように、ブラジル人DFが決勝ゴールを決めるのでは?と予感していたが、ぺぺの高さ、強さ、大きなクリアは確実に時間と陣地を稼ぐ。


16分 フランスに最後のチャンスが訪れる。両チーム全員がペナルティエリアに入っているかのような混戦。
マルティアルのシュートはポルトガルDFの誰かがブロック。そのこぼれ球に詰めた次のプレーがオフサイド。
ポルトガルは、集中を切らしておらず、慌てずラインを統率していた。

ロナルドがフェルナンド・サントス監督に肩をぶつけている。
「??」
いったい、何を考えているのだろう、ロナルド

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