水谷準に「渇」とは笑止千万 水谷が抱える開拓者の重い荷物
体操男子団体は、序盤にミスが出たものの、白井健三の跳馬での高得点から流れが変わり、待望の金メダル。
試合後、内村航平は「東京は目指すべきもの」と初めて言い切った。
ただし、ロンドン・リオと続いた「6種目」演技ではない。
恐らく「鉄棒」「跳馬」など、4年後でも高得点が望める競技に絞り、後輩の指導に比重を置くのだろう。
替わって白井健三が「6種目」に挑む。
その脇を固める逸材の名前は、これから登場してくるだろう。
体操男子個人は内村航平が低調なスタート。
5種目を終えて2位。
残すところは得意の鉄棒だが、ベルニャエフとは1点の差がある。
ずっとめざしてきた「団体金」もとったことだし、個人はもういいよ。おつかれさん。という空気が出ていた。
ところが、最終の鉄棒でまさかの大逆転。
ベルニャエフが極端に失敗したわけではない。
内村航平は演技中に軽いぎっくり腰になったが、それで返って着地がぴたりと止まったのかも知れない。
自身も言うまさに「奇跡の着地」
これには外国メディアから内村航平に「あなたは審判に好かれているのではないか?」という揶揄の質問が飛んだ。
すると、逆転で敗れたベルニャエフ、銅メダルのウィットロックがこれに反論する。
ベルニャエフ
「航平さんはキャリアの中でいつも高い得点を取ってきている。今の質問はとても無駄なものだ」
ウィットロック
「彼は皆のお手本。今日の最後の鉄棒はクレイジーだ」
照れながらも、思い切り心の内が顔に出た内村航平の「どや顔」に笑った。
卓球シングルスは水谷準、福原愛が順調に勝ち進んでいった。
期待を集めていたのはリオに入ってからキレキレのプレーを見せていた愛ちゃん。
緩急をつけた球出しが絶妙、かつミスが少ない。
こんな愛ちゃん見たことない。
しかし、SFで中華人民共和国の李暁霞に敗れた。
一方、日本男子の「卓球王」水谷は、知名度が低いこともあって、あまり注目されていなかった。
だが3位決定戦でベラルーシのサムソノフを破って銅メダル。
卓球男子、日本初メダルである。
日曜朝のテレビで、張本勲が「渇」を入れる番組がある。
張本は水谷のガッツポーズが「首より高い位置に手を挙げた」として「渇」を入れたという(見ていない)
笑止千万である。
プロ野球という他人が土台を作った舞台で「3,000本安打」という金字塔を打ち立てたのが張本。
日本にプロ卓球界がない中で男子卓球を1人で牽引してきて、五輪初メダルを獲得した水谷。
水谷は自分のことだけを考えているアスリートではない。
いつも卓球界の未来を思った発言をし、発展を支えている。
遅々として進まぬ日本プロリーグ設立。
ボールをじゃんけんで選ぶという、難解な日本選手権。
後を絶たない反則、ブースター問題。
彼はいつも、信念に則り毅然とした言動を貫く。
遅々として進まぬ日本プロリーグ設立。
ボールをじゃんけんで選ぶという、難解な日本選手権。
後を絶たない反則、ブースター問題。
彼はいつも、信念に則り毅然とした言動を貫く。
そして、自分が勝ち続ける理由、練習の心得を惜しげも無く2冊の著書で公開している。
現役のトップ選手でありながら、こんなことをするアスリートが他に居ただろうか?
マラソンのフロンティア、瀬古利彦にしても、そのノウハウを公開したのは、現役を引退してコーチもやめてからである。
開拓者には背負っている重い荷物があるのだ。
だから、僕は水谷を支持する。
だから、僕は水谷を支持する。
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