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2016年9月28日 (水)

出前味噌 出前みそ

日本には古来より「手前味噌」という言葉があります。
英語では「マイポタージュ」です。


「手前味噌で恐縮ですが、お客様よりお褒めの言葉を頂きましたので、以下の通りご報告します」

ビジネスの場では、このように使います。
自慢たらたらのことを言うとき、きれいな日本語を使えば、それも許されるだろうという気持ちで書くわけです。


主に「書き言葉」で使われ、外回り営業マンを除いては、口頭で使われることはほとんどありません。

手前味噌ですが・・・
と書かれたメールを受け取った側は、
「たらたら自慢してんじゃないよ!」
と心の中で突っ込むことはできても、それを返事に書くことはためらわれます。

なぜならば、日本では謙虚な人を非難することは、道徳上「悪徳」と位置づけられているからです。
従って、謙虚を気取っていれば、表だって非難されることはないわけです。
これが「謙虚は最強の生き方」といわれる一つの要因でもあります。


そこで、しらべるでは2014年に「手前味噌を揶揄する気分」を冗談に転化する「出前味噌」ということばを作りました。
二年間寝かせていたのですが、2016年9月現在でもGoogleには登録?されていませんので、ここで発表しました。

[用例]

「出前味噌、読みました」

自慢たらたら男に、こう返事をすれば、角が立ちません。
センサーの感度が低い人ならば、褒めてもらったと思うかも知れません。
それはそれでいいでしょう。
鈍い人に、わかってもらうのは難しいのです。
センサーの感度が高い人ならば「おやっ?これは相手の不興を買ったのかな」と気づいてくれるでしょう。

いずれにしても「出前味噌」は冗談めいていて、語感に反感を買うほどの強さがありません。


「出前味噌で恐縮です」

という自ら馬鹿を演じる使い方もできます。
ただ、これは「国語力のない単なるバカ者」と思われるのでやめた方がよさそうです。

この話、二年といわず、永遠に寝かせておいた方がよかったですかねぇ・・

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