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2016年10月21日 (金)

「ご輪番さん」とは?

告別式のために書いておいた「遺族代表あいさつ」の原稿に目を通す。
一応ポケットに入れてはいるが、斎場に入ってからメモを見ている喪主というのは奇妙だ。
告別式は故人を見送る儀式であり、喪主が上手く挨拶するイベントではないからだ。
1度通して目で追い、よし大丈夫だと自分に暗示をかけて、メモを仕舞う。
その場でゴミ箱に捨ててもよいのだが「万が一」完全に頭が真っ白になった時は、取り出して読み上げるためにポケットに温存しておく。


通夜と違って、告別式は開会の時間に合わせて一気に人が増える。
母の知人は、あくまで母の知人であり僕が顔を見て何処の誰だとわかる人はいない。ここで暮らしている遺族には、同僚や友人がやってくるが、遠くから葬儀のために帰郷した僕には、そういう人もいない。

誰に挨拶することもなく、喪主の指定席へ向かう。
入り口で斎場係員に呼び止められ、式次第を手渡された。
肝心の挨拶の順を確認する。

導師退場→弔電紹介→遺族代表挨拶
焼香の間、読経した導師が退場してから、通夜ではなかった弔電の紹介。
弔電については全文紹介するもの、芳名だけ読み上げるもの、そしてその紹介順について確認を受ける。
弔電紹介が終われば、僕の出番ということになる。

僕が着席すると間もなく定刻。
佐世保駅を出発する特急みどりと同じくらい正確に司会が告別式の開会を告げる。
つづいて導師入場。

通夜では導師は一人だったが、告別式は二人。
通夜で「お香」の話をしてくれた僧侶に加えて、ご輪番さんが入場してくる。

ご輪番さんという言葉は「前回」初めて知った。
浄土真宗東本願寺の檀家である親戚が、偉そうな(態度がでかいという意味ではない)僧侶に向かって「ごりんばんさん」と呼んでいた。

なんじゃそりゃ
舌を噛みそうだし、言いづらい
「住職」のように慣れ親しんだ呼び方ではだめなのか?
だめらしい。

「ご輪番さん」は、全国津々浦々にある東本願寺の別院を統轄する役職。
定期的に人事異動があって「輪番」で赴任してくるので、敬称をつけてこう呼ぶ。
前回は受け売りの言葉を知ったかぶりして使うのに抵抗を覚えたが、今回はもう慣れた。

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