電車の中で足を組む黒タイツの女
大雪を過ぎると、東京にも本格的な寒気が訪れる。
冬場の東京はここからぐっと雨が少なくなる。
だからと言って、寒さだけは逃れられない。
遅く始まりやたらと変則だった台風がおちつき、寒暖差の乱高下が人々の体力を奪ったところだ。
風邪を引いている人がとても多い。
咳をしている人、鼻をすすっている人をあちこちで見かける。
それは通勤の電車もご多分に漏れない。
会社帰りの最寄り駅
とても混んでいる電車を1本見送り、次の電車を列の先頭で待つ
すると次に来た電車ではちょうど、ロングシートの端の席が空いたところだった
端の席をゲットできるのは、とても嬉しい
それは、他人との接点が2分の1で済むからだ。
左に橋本環奈、右に菅野美穂が座っていたら真ん中でもいいが、滅多にそういう機会はない。
たいていはマナーの悪い隣人にココロ傷めることになる。
隣に座っているのはベージュのコート、黒いタイツの女。
視界の端にとらえた情報だけなので、それ以上のことはわからないが、恐らく20代後半から30代前半あたりだろう。
僕は早速、Kindleを取り出して村上春樹を読み始める。
すると、次の駅で2人の男が乗ってきて、僕と黒タイツの女の前に立った。
そして、次の駅では女の前にいた男が降りた。
事件は電車が発車して間もなく起きた
突然、黒タイツの女が足を組んだ
右足を上にして
恐らく骨盤がずれていて、足を組まないと体のバランスが整わないのだろう
彼女に限らず、現代人は大なり小なり、体のあちこちが歪んでいる
(考えには個人差があります)
(考えには個人差があります)
その程度によっては、椅子に深く腰掛けられない人や、足を組まないと落ち着かない人がいる。
黒タイツの女の斜め前には、サラリーマン
僕の目は点になっていたが、彼も恐らく同じだろう
彼女はその次の駅で降りて行った。
たとえ1駅たりとも、足を組まずにはいられなかったのだ。
これから、お年頃を迎える女性は「電車で足を組む女」になってはいけない。
なんで?
と言われるかも知れない。
なんでだろう?
あなたは、どう思いますか。
僕の考えとしては、そこが「公共」の場だから。
物理的に「通行の邪魔」ということもあるが、それ以上によくないのは、周りの人々に与える「不快感」
不快感を感じた人はどうなるか
1.他山の石として積極的に受け容れる
2.気持ちが暗くなる
3.他人がしているのだから、次は自分もしようと思う
すべての人が1ならばよいが、大半の人は2か3だろう。
こうしたことにより、次第に「日本は感じの悪い国」に変わっていく。
電車を待つホームで整列しないのは、どこの国の人だろうか。
電車のなかで周囲に不快感を与える行動をとるのは、どこの国の人だろう。
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