東京マラソン 10分を1,600円で買う秘密兵器
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2度めの出場となる東京マラソンでは、ついに禁じ手の「あの方法」に手を染めることを決意した。
マラソンを始めて以来11年、まだ一度も手を出していない禁断の方法。
ある程度実績を積み、自力がついたら、いつの日にかと想っていた方法。
僕にそれを決意させたのは、親友のペンギン君の一言だった。
motoさん、自己ベストは狙っちゃだめですよ。
皆さんに恩返しというつもりで走っているうち
「あ、出ちゃった」
というものなんです。
ペンギン君は大観衆が応援する「横浜マラソン」を走る時も、ほとんど観衆はいない「皇居のランニング大会」を走る時も、いつもかぶり物をかぶる。
ある時は「ペンギン」ある時は「ひよこ」
動物キャラクターは、沿道の子ども達、大人、誰からみてもわかりやすく、声をかけやすいからだ。
僕はマラソンを始めて以来、すべてのレースをデコ(かつてFCバルセロナ、チェルシー、ポルトガル代表などに在籍したフットボール選手。2013年に引退)のユニフォームを着て走っている。
全11回のマラソンで「デコがんばれ」と声をかけられたのが3回
「あ、チェルシーの人がんばって」が1回
あわせて4回しか沿道から声がかかっていない。
前回、東京マラソン(2009)を走った時に、こんなことがあった。
銀座四丁目の交差点を左折するあたりを走っていた僕は、水戸黄門のコスプレをしたランナーを追い抜いた。
沿道からは「こうもん!」「こうもん!」と、日常社会では言えないようなかけ声が連呼されていた。
僕はとても羨ましかった。
そして後日、親友のN君が、まさにその場所で応援していたことがわかった。
彼は「黄門」ランナーをよく覚えていたが、その隣を僕が走っていることに気づかなかったのである。
「あれだけ大勢の人が走っているんだから、言っといてくれなきゃわかりませんよ」
これが、冷たいじゃないかという僕へのN君の弁解だった。
「途切れない応援が後押ししてくれました」
これは、完走したランナーが言わなければならない決め台詞である。
RUNNETのレビューに書き込む時。
知り合いから「どうだった?」と完走を問われた時。
このように言うのが「いい人ランナー」の証となっている。
僕のように「そもそも、人が住んでいない高速道路の上で市民マラソンをやることが間違っている」というのはアウトロー。
劣等生扱いされるというより、スルーされる。
本当の意味で「途切れない応援が後押ししてくれる」のは、日本においては東京マラソンだけである。
それでも第1回~第10回のコースでは、35km過ぎの臨海部だけは盛り上がりに欠けていた。
それが第11回からはコースから除外され、替わりにかねてから「東京マラソンを墨田区」へと幟まで作って誘致活動をしてきた墨田区がコースに組み込まれた。
あれだけ誘致活動をしておいて、走ってみたら閑散としていたというのでは洒落にならない。
恐らく、墨田区をあげて沿道に市民を駆り出す工夫をすることだろう。
つづく
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