戸籍制度に泣かされる
戸籍はその人が生まれてから現在に至るまでの記録。
戸籍は誰と誰の間に生まれたかで始まる。
結婚では家族の戸籍から「除籍」され、新たな戸籍に「入籍」する。
人は何処から来て、何処へ行くのか?
(原典:我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか)
という問いかけは、19世紀のフランス画家ゴーギャンの言葉だが、
あなたはいつ何処で、誰と誰から生まれ、いつ死んだのかを把握するのが戸籍である。
転居の届けは「住民票」の移動であり、戸籍を移す義務はない。
たとえば、佐賀県から長崎県に転居しても、戸籍は佐賀県に置いたままでよい。
「本籍地」は、戸籍に記載された地名。
その戸籍事務をおこなう市町村になる。
必ずしも「生まれた場所」「住んでいる場所」でなくてよい。
従って、好きな場所、思い入れのある場所に戸籍を置くことができる。
日本では「皇居」が人気の本籍地である。
戸籍謄本には生まれた場所が書かれている。
企業・組織の人事採用では、出生地による差別につながるとして、戸籍謄本の提出を求めるのは禁止されている。
だが、2017年1月に公表された労働組合団体「連合」の調査によると、人事採用選考の過程で戸籍謄本の提出を求めていた組織(企業や自治体)が2割近くあった。
戸籍はその人の属性を特定したい人にとって、便利な情報制度ということになる。
それが、適正に運用されている分には、国民生活にとってメリットもある。
ただ、運用が過度に厳格な場合「戸籍は面倒くさい制度だ」という感想を持つ人が多いだろう。
相続手続きで厄介なのは「出生」から「死亡による除籍」まで、個人の戸籍をすべて揃えて提出しなければ証憑とならないということである。
たとえば、故人が結婚などによって戸籍を移っていると、そのすべてが必要。
戸籍が複数に分かれる場合、たいていは異なる市町村にまたがるので、除籍された役所だけでは用が足りない。
今回の手続きでは、実際に足を運んだ「佐世保市」
それ以前に戸籍があった、2つの市町村には郵送で戸籍謄本を依頼した。
それが円滑に進んだのは、プロ意識が高い「役所」の皆さんのおかげだ。
彼らがしてくれた「ひとつ先を読む仕事」に驚かされた。
「**さんは、昭和++年まで△△市に戸籍がありましたから、その分は△△市に依頼してください」
え゛~そうなんですか・・
困った顔をする僕に対して、次の言葉がかかる。
「依頼は郵送でできます。こちらにわからないことがあったら尋ねてください」
そう言って、その△△市役所の住所、問合せ電話番号をプリントしたコピーを1枚が手渡された。
戸籍は過去に遡って3市町村にまたがっていたことがわかるのだが、つづいて依頼した△△市からは、戸籍謄本が入った返信封筒に「□□市の住所、問合せ電話番号のメモが入っていた。
レスポンスも速かった。
往復の郵送を差し引くと処理日は「0日」
恐らく届いた封筒を開封したその手で手続きをして、投函してくれたのだろう。
そう思わせるほどの「速さ」だった。
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