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2017年3月25日 (土)

42km歩く靴の要件

M氏が「42kmをぶっとーしで歩く」と聞いて思い出したのだが、僕がマラソンを始めたきっかけは「マラソンは全部歩いても完走できる」ことを知ったことからだった。


たまたま手に取った「40才からのフルマラソン完走」梅方久仁子 技術評論社 2005年11月
そこに「7時間制限の荒川市民マラソンならば、すべて歩いても完走できる」という趣旨のことが書かれていた。
当時まだ東京マラソンはプレスリリースも出ていない頃だ。

マラソンに「7時間制限」という緩やかなレギュレーションが存在することに驚いた。
まさか42km歩きはしないが、それでも完走できるというならば、僕にもマラソンはできるのではないか?
それが走り始めるきっかけであり、現在に至っている。


これまでマラソンレースで"歩いた"のは、初マラソン「荒川市民マラソン」で27kmからゴールまでの15kmだけだ。
従って、生涯最長歩行距離は15km。

いや待てよ
子どもの頃、年に一度、全校で近くの山に登る学校行事があった。
今「マラソンシミュレーター」で距離計算してみたら片道10kmだった。
お昼の弁当をはさんで「1日20km」これが生涯最長だ。
小学1年生にも20km歩かせるなんて、今思えば豪気な学校である。


42kmを歩く靴について考えよう。
基本的には42km走る靴でよい。
ただ、走る場合に必要な"効率のよい反発力"はなくてもいいだろう。


重視するのはソールの屈曲性
ナイキフリーほど曲がらなくてもよいが、安いスニーカーのベニヤ板のようなソールでは、きっと足を傷める。


重さは軽い方がいい。
素人向けのスポーツ実用書には、素人は「厚底」を履かなければいけないと書いてあるものが多い。
スポーツ店の店員もそう勧める。
初めはそれを真に受けて厚底を3シーズン履いた。

それから、200g程度の軽い靴を9シーズンほど履いているが、一度軽い靴を履くともう重い厚底には戻れない。
今も通勤ローテーションには厚底の靴があるが、歩いていて楽しくない。
軽い靴を履くと、つい信号が点滅し始めた横断歩道に向かってダッシュしてしまう。

薄底=軽い靴は衝撃を吸収しないから足を傷める。
というのが「厚底推奨派」の論拠だが、そんなことはまったくない。
急な下り坂を42kmダッシュするような過酷なことをしない限り、問題ない。


そして何より、ジャストサイズであることだ。
走る靴は「ぴったり」あるいは「ちょっときつめ」でもよいが、ちょっと大きめはダメ。
靴の中で足が前後にスライドしてしまい、指が靴のつま先に断続的に当たる。
それによって20km過ぎあたりからマメができる。
42km終わった時点では、ひどい血豆になっており、治るのに1年を要したこともあった。

また大きい靴は、足が屈曲する場所と靴の屈曲する場所が違うため、九分九厘足を傷める。
もしもそんな靴で42kmを歩くと言われたら、僕が買ってあげるから頼むからやめてくれ。と言いたくなる。


数日後、M氏と会った時に、靴はどうしたか尋ねたところ、ヤフオクでスニーカーを買ったという。
M氏が足を傷めないことを祈る。

まだつづく

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