42kmを歩く
「これってランニングシューズかな?」
知人のM氏が尋ねてきた
見せられたスマホに映っているのは靴のアウトソール。
つまり靴底
ヤフオクの画面のようだ。
スウッシュが描かれているところをみると、どうやらそれはナイキ製ではあるが、どう見てもそれは「スニーカー」のソールであり、ランニングシューズではない。
1997年にNOMOMAXで靴コレクターの道に入って以来、はや20年。
僕に靴のことを聞くというM氏の判断は正しい。
20年もコレクターをやっていて、ここ11年はマラソン・ランナーもやっている。
当然ある程度詳しい。
どのような靴が運動に実用的かということについて、一家言ある。
いや、五家言くらいある。
だからといって機関銃のように言葉を使うのは素人だ。
「素人はものごとを複雑にする。プロこそがものごとをシンプルにできる」
言葉を多用すれば、核心は見えづらくなる。
相手の理解度、状況に合わせて、すなわち「相手の立場」に立って、今求められている端的な答えだけを返す。
それがプロの美学だ(実際、靴のプロではないが)
ホワイトボードに図を書きながら教えたくなる気持ちをぐっとこらえて、淡々と語りかけた。
ナイキの場合、ランニングシューズは「ランニング」というカテゴリーになっているよ。
だから運動で使うのであれば「ランニング」「クロストレーニング」カテゴリーから選ぶといいんだけどね。
M氏の反応がない。
心なしか表情が曇っている
しまった。これでは客に逃げられる
(客なのか・・)
よし、ここは「相手の立場」だ
何に使うの?
おしゃれなスニーカーで、たまにはちょっとそこらを走りたくなったのかと思って水を向けた僕だったが、M氏の答えは意外なものだった。
「今度、42km歩くことになってね」
即座には状況が飲み込めなかった。
頭で処理するには、情報の追加が必要だ。
それって、いっぺんに?
「そう、ぶっとーしで42km」
映画のシーンが浮かんだ
そうだ、多部未華子が主演した「夜のピクニック」
あちらは学校行事で、世を通して80kmを歩き通すというものだった。
つづく
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