月4回は喫茶店に行きたい
motoさん、おはよう
電車をおりてホームの階段を慎重に降りる。
下り階段恐怖症なので、通るのはいつも左端
手すりにぽんぽんとリズムよく手を当て、いつでもカラダを支える術があることを確認している。
背後から、声をかけられて、思わず手すりを握りしめた。
声の主は田岡さんだ。
田岡さんと仕事では直接絡みはない。
以前、僕が講師を務める研修を受けたことが縁で知り合った。
とてもわかりやすいね
研修はこーでなくちゃ
いつもならば、研修を終えた受講者たちは「ありがとうございました~」と形式的な挨拶を残して、そそくさと立ち去っていく。
だが、田岡さんは講師テーブルまで来て、そう感想を述べてくれた。
その視線の先には(説明が下手な)誰かがいたようだが、それには興味がないので謝辞を述べるに留めた。
それ以来、廊下ですれ違う度に田岡さんは手を上げて「おつかれさま!」と声をかけてくれる。
頬に浮かんだ笑みに、こちらもついにっこりする。
それは「砂漠の中のオアシス」のようなものだ。
世知辛く、ぎすぎすした人間関係に辟易している皆さんならば、この表現の意味がわかってくれると思う。
向かう場所が同じなので、並んで歩く
共通の話題には事欠かない。
5分ほど歩いて、目的地が見えた頃
「じゃ僕はちょっとお茶飲んで行くので」
と田岡さんが路地に消えた。
お茶?
盲点だった
これから一日が始まろうというタイミング
時間は20分程度
そこにお茶、つまり喫茶店という選択肢があるのか。
外回りをしていた頃は、アポイントの合間にノートパソコンを持ってお茶に行くことがあった。
今は、一日の中に喫茶店が入り込むスペースがない。
「喫茶店」をすっかり忘れていた。
一時期、真剣に喫茶店を探したことがある。
それは「行きつけの喫茶店」
一度も行かないうちから「行きつけ」もあったものではないが、実際に探していたのは「行きつけの喫茶店」
でも、見つからなかった。
チェーン店のカフェはそこいらにあるが、僕が探しているのはそれじゃない。
僕には喫茶店が必要だ。
移り住んだ先々の町で探している。
誰かと行くのではなく、1人で行く喫茶店。
ここ数年、時おり訪れていた店はあったが、去年なくなってしまった。
ここ数年、時おり訪れていた店はあったが、去年なくなってしまった。
月に4回は喫茶店に行きたい
いや、最初は無理せず、2回くらいにしておくか
いや、最初は無理せず、2回くらいにしておくか
そろそろまた、探し出そう
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