名刺を交換しただけで、迷惑メールが届く会社
個人情報保護法が改正されて数週間が過ぎようとしているが、いまだに「法律が変わったことを意識していない」以前の企業、すなわち「個人情報保護法」をなめている企業がある。
以下は定期的に届くメルマガである。
5月30日に改正個人情報保護法が施行された後も届き続けている
しかも、いつも「迷惑メール」フォルダーに入っている
そのメールはこういう書き出しで始まる
(以下引用 ただし固有名詞は変更している)
このメールをウェブ ページとして表示するには、
ここをクリック
<http://*********>
▲▲▲▲社 マーケティングニュース
マーケティングに関する情報をお届けします
※本メールは、弊社社員と名刺交換させていただいた方、メールアドレスを登録していただいた方にお送りしております
(引用終わり)
この会社は、とても有名な一部上場企業
名刺交換しただけで、メルマガを送るのが「あり」
名刺交換しただけで、メルマガを送るのが「あり」
という企業風土がスゴイと以前から思っていたが、法律が変わったのを機に、社内で問題提起が出てこない(まだ続けている)ところがスゴイ
「私、▲▲▲▲社のサトウと申します」
(こちらも名刺を差し出す)
「ちなみに、これをご縁に弊社からメルマガを送らせていただいてよろしいでしょうか?」
というような会話をした記憶はない。
つまり、無許可二次利用である。
■個人情報保護法の歴史
2005年 全面施行
2017年 改正法全面施行
改正個人情報保護法のポイントは「個人情報の定義の明確化」「第三者提供にかかる規定の新設」
「定義の明確化」では、従前法で曖昧だった部分を明確にした
「これって個人情報なの?」「ちがうんじゃね」といった会話が、これでずいぶん減るだろう
「第三者提供にかかる規定の新設」は名簿販売業者対策と言われている。
また今回の改正で、初めて罰則が規定された
従前法では「個人情報保護法」で誰かを罰することはできなかった
係争中のベネッセ事案(2895万件の個人情報が漏洩したとされる)にしても、訴訟の根拠は「不正競争防止法」であり「個人情報保護法」ではない
さて、上記▲▲▲▲社のメールのような「無断二次利用」
二次利用そのものに規制はないが、経産省は指針を出しており、言うまでも無く「無断」は認められない。
これは、改正以前からの話しである
でも罰則はなかった
やったもん勝ち
だから企業風土が、こういうところに現れる
誰かが実名を挙げてネットで騒ぎ、拡散されない限り、この手の企業は目覚めないのだろう。
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