五十番は臨時休業だったぜ
この日、東京は今年初めて28度を超えていた。
曇っていて蒸し暑い
エアコンが効いた東京スカイツリーの建物を一歩外に出ると、誰もが無口になったぜ
小学生の参加者K君が、幹事の僕に尋ねる
「お昼はどこへ行くの?」
中華だよ
将来の日本を支える人材には、もう少し暖かく丁寧な対応をすべきだったかも知れないが、ちょっと口をきくのが面倒で、カンタンにいなしてしまったぜ
「行ったことあるの?」
K君はさらに食いついてくる
「五十番」に行ったことがあるのは僕一人
それもまだ東京スカイツリーができる前の話だ
僕の脳内には「中華の映像」が浮かんでいるのだが、他のメンバーの脳内に結んだ像は少しずつ違っていたかも知れない

一応、電話しとくね
スマホに入れておいた番号をタップする
すぐにコールが始まったが、なかなか「五十番」の人が出てくれない
お昼どきだから忙しくて、電話どころじゃないのかな?
とその場を繕うコメントをしたが、K君の額には「疑」という文字が浮かんでいたぜ
(キン肉マンか)
東京スカイツリーから歩くこと10分
たどり着いた「五十番」

近隣の駐輪場になっていたぜ
ガムテープでシャッターに留められた貼り紙には
お知らせ
しばらくの間.
臨時休業させて
いただきます。
店主
(原文ママ)
他人のことは言えないが、お世辞にも上手いとは言えない字
「2年で半数がなくなるという飲食店」だが「臨時」ということは、まだ閉まってはいないと言うことだぜ!と解説しようとしたが、不手際を自らフォロウしているように見られたらイヤなのでやめておいたぜ
この時、オレ自身ちょっと楽しくなっていたぜ
思い通りに行かないのが人生、思い通りにいかなくて、機転を利かして乗り切る方が楽しいってもんだぜ
と口に出したらK君に「大人はずるい」という目をされそうだったから、それも言わなかったぜ
井の頭五郎みたいに「さぁ店を探そう」とは言わず
すぐ、向かいにあった肉屋へ
ショーケース越しの店主と肉を買いに来たおばあちゃんに話しかける
五十番に来たんですけど閉まってるんで・・
この近くに食堂ありませんか?
おばあちゃんには「私はわからんよ」と退散されてしまったが、店主が答えてくれたぜ
「五十番はずいぶん長く閉まってるよ。食堂なら、すぐそこの風呂屋の隣りにあるよ。タイ料理だけどね。アメリカじゃないよ」
この日おろしたてのJ.Pressのシャツがニューヨーク・テイストを醸し出していたのか、なんで「アメリカ」なのか謎だが、礼を言ってタイ料理を目指したぜ
つづく
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