東京マラソン 856mのビクトリーロードを無駄にする
こりゃ、ムリだな
答えはわかっていた
だが、諦めきれない
受け入れられない
何か奇跡でも起こる?
いやそんな訳ない
でも、なにかの間違いかも知れない
ダメだとわかったからと言って、ここでへらへら笑って走りたくはない
ここまで「いいレース」だったことが、台無しになる
とりま、できることを。
残り1kmから、再点火してダッシュした
しかし道幅は狭く、大団円に酔っているランナーの足並みは鈍い
またしても空いていたのは、コースの左端
排水のため傾斜がついており、足をくじくリスクもある
だが、そこを往くしかない
沿道の応援は耳に届かない
人々の顔に輪郭がない
まるで、観衆の書き割りに挟まれた道路を走っている
もちろん、ハイタッチしている場合じゃない
ずっと楽しみにしていた「ビクトリーロード」は台無しになった
わずか856mのビクトリーロードはとても長く感じられた。
恐らく、ここを楽しんで走れたら、あっという間なのだろう。
概ね満足だった「東京マラソン新コース」で、唯一ここに悔いが残った。
あのビルの向こうが「行幸通り」か?
そう思ってそこまでいくと、まだ「丸の内中通り」がつづく
ゆずではないが「どんだけ長いねん」と突っ込みたい
最後のエネルギーも潰えようかという頃、ようやく人の流れが見通せなくなり行幸通りが見えてきた。
ビームスの前で42km
あと195m
時計を確認する暇はない
行幸通りは道路の真ん中に幅広い舗道があり、いつもはポールとチェーンでクルマが侵入しないよう規制している。
この日はそれらの設備を取り払い、ランナーが行幸通りの舗道に突入する。
交差点を左折すると行幸通り
そこからゴールまでは123m
ゴールは「日比谷通り」の「和田倉門」交差点上に設けられている。
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