« 1999年 実態のないベンチャーは淘汰される | トップページ | 東京五輪まであと3年 »

2017年7月23日 (日)

うんこ漢字ドリルに触発される人たち

日本も堂々と人前でうんこを口にできる時代が来た。
いや食べるのではない
世界中をみてもうんこを堂々と口にできる国は他にないのではないか。
もうこれは文化的先進国だ。

テレビ東京の「WBS」では大江麻理子アナがニュースの生放送で堂々とうんこを口にしている。
食べたのではない

このドリルに言及する時、人は誰でも堂々とうんこを口にできるのだ。
何度もいうが食べるのではない



「日本一楽しい漢字ドリル うんこかん字ドリル 小学*年生」は文響社が2017年3月に発売した漢字ドリル。
すべての設問に「うんこ」が入っている。
教科書で教える漢字を収録しているので、すなわち学習指導要領対応ということになる。
別に学習指導要領で「子ども達に身近なうんこをモチーフにした教材を作りなさい」と言っているのではない。

■対象:小学1~6年生
■学年ごとに1冊、全6冊
■価格:各1,058円


このドリルの存在を初めて知ったのは山手線の車内広告だった。
ひと目見た瞬間「うまいことやったなぁ」と感心した。

小学生用の教材を作っている版元の編集者ならば、誰もが「やられた」とほぞを噛んだはずだ。
噛まなかった編集者がいたとしたら、残業ばかりしてヒット商品の一つも出さない者に違いない。


幼児から小学生は「うんこ」とか「おなら」といった言葉が大好き。

たった今まで仏頂面をしていた子どもに向かって「うんこ!」と叫んだ途端に笑い始める。
幼児の場合、笑いが止まらなくなる。

もし、電車の中で泣きじゃくる子どもに手を焼いているお母さんがいたら、駆け寄って「うんこ!」と叫んだらきっと泣き止む。
「うんこ!うんこ!」と連呼したら大爆笑だ。

子どもは楽しい
お母さん大助かり
乗客にっこり

一躍車内のヒーロー
になるか、次の駅で降ろされるかのどちらかだろう。



●「うんこ」と「おなら」児童教育書籍

2013年10月23日
白泉社がtupera tuperaの「うんこしりとり」発売

2016年4月27日
白泉社がtupera tuperaの「おならしりとり」発売

2017年3月18日
「日本一楽しい漢字ドリル うんこかん字ドリル 小学*年生」6冊同時発売

2017年5月
うんこ先生の顔出しボードがイベントで登場。以後、主要書店の児童書コーナーで見られるようになった



2017年6月7日
「うんこ ノート Dot Grid Notebook: 日本一楽しいノート」発売

2017年7月27日
水王舎が「まいにちおならで漢字ドリル 小学3年生」発売



失礼ながら文響社の名を、うんこ漢字ドリルに際して初めて聞いた。
きっと小回りのきく、風通しのよい版元なのだろう。

大手版元では、編集者が「うんこを例文にした漢字ドリル」の企画書を持って行くと、部長から「今日は帰っていいよ」と言われるだろう。

うんこの1文字を改変したおかしなドリルが出ないことを祈るばかりだ。

| |

« 1999年 実態のないベンチャーは淘汰される | トップページ | 東京五輪まであと3年 »

教育/常識」カテゴリの記事