東京マラソンでメッセージをもらう作戦は失敗だった
左手にはめた腕時計にメッセージが届いた。
主催者の意向によりスマホを携行しており、そこに届くショートメッセージがガーミンForeAthlete 735XTJに表示されるのだ。
だが、小さい画面には意味不明な文言が見えるだけ
なんだろう?
結局、この日4~5通のメッセージが届いたが、すべて同じ文言。
あとで確認すると、これはショートメッセージのヘッダー部分だったようだ。
画面をスクロールすれば、その下にある個々のメッセージを確認でいたのだが、マラソンを走っている最中にそんな小難しいことをしている余裕はない。
そのメッセージもこの「富岡参り」あたりを最後にぴたりと途絶えた。
「皆さん、送るのに飽きたかな」
走っている時はそう思っていたが、実は早々にiPhone5のバッテリーが終わっていたのだった。
太陽光の下で見やすいよう「画面の明るさ」を「自動調節」にセット。
いざという時にすぐ見られるようロックも解除しておいた。
そのため、中間点あたりでバッテリーが0%となったのである。
東京マラソンが防災対策としてランナーにスマホ携行を求める必要はないのでは?
言われなくても、持ってくる人は持ってくるのだし。
こうして「メッセージをもらって、気持ちを立て直す」作戦は完全に失敗に終わった。
もう二度とやることはないと思う。
17km過ぎ
1つめの橋がやってくる。
上りは手を低く下げて、うつむいて走る。
心拍数を上げないよう、歩幅もピッチも落とすのでタイムも落ちる。
橋を上りつめたら、今度は下り。
「ここでタイムを稼ぎたい」という気持ちは自宅に置いてきた。
手を完全に下げて、ひげダンスでもするかのように両手で地面を押さえるような気持ちで走る。
タイムは上がらないが、その分、心拍数も上がらないので休むことができる。
「下りは休憩だ」と思うことにした。
「富岡参り」はこれを8セット
淡々と繰り返す
この9kmで足を使わないこと
タイムを稼ごうと思わないこと
感情を抑えて、ただここをしのぎ切る。
ここでレースを終わりにしてしまわないこと
先に「好レース」の可能性をつなげること
粛々、黙々、淡々と前へ
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