質問している最中から切れ始める「頭ごちゃごちゃ男」
電話が鳴る
若い頃は電話で話すのは好きだったが
この世にメールができて以来、あまり好きではなくなった。
お互い「顔色」が読めない会話は共感を醸成するのが難しい。
電話の相手が話し始める
それは、初対面(初会話)の相手
とても低姿勢だ
何やら相談らしい
こちらはまず、話しの格子を把握しようと相手の話しに耳を傾けることに専念する。
だが、話しが要領を得ない
「あなたに相談していいのかわからないのですが」
「どう言えばいいのかわからないのですが」
自分のことがわからないのに、相手には理解してもらおうという「甘えん坊将軍」
ただ、相談の電話というのは、概ねこういうものだ
頭の中が整理されている人は、メールで的確に伝えることができる。
頭の中がごちゃごちゃだから「相手がなんとかしてくれる」ことに期待して電話するのだ
自分の頭の中がごちゃごちゃだと自覚している人は終始、謙虚だ。
困るのは、自覚がない人。
頭の中がごちゃごちゃなので、それがそのまま口から出る
起承転結など全くない
「5W1H」のなかで「WHO=自分」あとは「WHY」だけを話す
つまり「私が電話しているのはなぜか?私の事情をわかって欲しい」というところに特化している。
こちらも、はじめは黙って聞いているが、何十分も「甘えん坊」のわがままを聞いているわけにはいかないので、根本的な事実を話す。
「あなたの事情」には、いくつかの矛盾、不都合な点があると、率直にいう。
すると「頭ごちゃごちゃ男」
(注:女でもよい)
はここから「徐々に切れ始める」のだ。
自分の「なぜ」に共感して寄り添うどころか、相手は自分にとって「不都合な事実」を話し始めた。
腹立たしい
なに言ってけつかる
てなもんだ
こういう「頭ごちゃごちゃ男(女)」がいる組織の病巣は次の通りだ
「聞く」「話す」「書く」能力が拙いのに「ロジカル」に考えることばかり鍛えている
・相手の話が聞けない
(相手の言っている言葉の意味が掴めない)
・自分の考えを相手に分かりやすく伝えられない
・自分の考えをメール、企画書にわかりやすく書けない
こんな人が、論理的に考えることばかり巧くなっても「感じが悪い」「嫌なヤツ」を量産するだけだ。
人材育成の基本は「聞く」「話す」「書く」
現在、社会に出ている人の大半は、そういう実践的な基礎教育を受けていない。
2020年以降の学習指導要領では、少しは改善されるかも知れないが、その効果が出るのは2030年以降の話し。
現在の企業はまず「聞く」「話す」「書く」の基礎をたたき込む必要がある。
自社でできなければ、有料のセミナーでよい。
そこをすっ飛ばしている組織は、大きく伸びることはない。
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