子どもの騒音がない温泉
学び舎には他を寄せ付けない厳格さ、ここに集いし者たちの真摯さが横たわっている。
ここに立ち寄ったことは大きな財産だ。
件の土産もの屋「祥雲堂 北沢売店」では、できるだけ弘道館の空気を持ち帰れるものを探す。
外面には焼き物が並ぶ。
店内奥には書の道具
「もうずいぶん品数が減ってしまったんですよ。職人さんも減ってきていましてね」
上品さをたたえた店のお婆さんから話しを聞く。
そして石でできた「游於藝」の文鎮が目に留まった。
あちこち角がこぼれているが、ずっと長い間そこにあった風情が大いに気に入る。
今、その文鎮はパソコンの32インチディスプレイの下から僕と対峙している。
さて、次は温泉へ向かう
「毎日、温泉に浸かる」が旅課題のひとつ
あいにく水戸市内ではいい場所がなかったので、水戸市の隣り町ひたちなか市へ。
水戸市からは出るが水戸駅から3.8km。車で10分程度と近い。
二日間、お世話になるのは「ひたちなか温泉 喜楽里別邸」
露天風呂、岩盤浴など多彩な温泉を楽しめる、いわゆる「スーパー銭湯」だ。
対象は小学生以上で、未就学児の入館はできない。
岩盤浴やサウナといった設備は、親がついていたとしても危険ということだろう。
子どもが嬌声を上げたり、走り回ったりということがないので、大人はくつろげる。
「子どもの声は騒音」といって保育園建設差し止め訴訟が頻発する我が国では、未就学児の入館を規制することにより、大人の集客が見込めるという現実もあるのかも知れない。
駐車場は七割の埋まり具合
これが混んでいるのか、空いているのかは初めてなのでわからない。
(翌日、これは空いていたのだとわかった)
靴を下駄箱に入れてフロントに入る
「当館は初めてですか~?」
威勢のいい声がかかる。とても元気な少女といってもいいくらいの女の子
彼女の説明はとにかく親身で丁寧。
客の顔色を見ながら、疑問を解いていこうという洞察力は、あの若さにしてなかなかのものだ。
スーパー銭湯自体が生涯初体験の僕は、少女のおかげで少し緊張を解くことができた。
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