マラソンシューズの主役はアディダスからナイキへ
第4位
マラソンシューズの主役はadidasからナイキへ
2017年12月3日
福岡国際マラソンで、1位から4位の選手が同じ靴を履いていた。
ナイキの「NIKE ZOOM VAPORFLY 4%」である。
この靴には「breaking2」(42.195kmで2時間の壁を破る取組)で使われた「エリート」と「市販品」がある。
福岡国際マラソンで4選手が履いたのは外見では「市販品」に見えた。
3位に入った大迫傑は2014年からアメリカに渡り「ナイキオレゴンプロジェクト」に参加。
2017年4月17日の初マラソン(BOSTONマラソン)でも、この靴を履いて3位に入っている。
1990年代から2010年まで、マラソンシューズと言えばasicsの牙城だった。
2007年の「第1回東京マラソン」に端を発するマラソンブームの恩恵を最も受けたのはasics。
それが2010年にはadidasに移る。
asics社員だった三村仁司がasicsを定年退職して工房を開き、adidasと専属契約を結んだのである。
三村仁司の「匠の技」とadidasの高反発素材「BOOSTフォーム」が相まって「タクミ戦」は銘品に仕上がり、その供給を受ける青山学院大学は、箱根駅伝を三連覇した。
2017年はその牙城に変化が訪れた。
3月末
三村仁司がadidasとの契約を解消。
独自ブランド「ミムラボ」での製造販売に移行
7月20日
ナイキ ヴェイパーフライ4%「市販品」発売
瞬時に完売
10月9日
出雲駅伝
ナイキからヴェイパーフライ 4%の供給を受ける東海大学が優勝
青山学院大学は1分33秒差の2位だった
10月20日
ヴェイパーフライ 4%(2ndカラー)発売
瞬時に完売
11月21日
ヴェイパーフライ 4%(2ndカラー)再販
瞬時に完売
12月3日
ヴェイパーフライ 4%を履く選手が1~4位を独占
2018年1月2日~3日
第94回箱根駅伝では東海大学が青山学院大学の連覇を止めるかが注目されている。
マラソンシューズが「買いたくても買えない」というのは、ランナーにとって初体験である。
まるで1995年から1997年にかけての「エアマックス」である。
ナイキは販売量を抑えて飢餓感を煽っている様子。
十分な量を売る気があるならば、公式ネット通販が1秒で品切れするはずがない。
行き過ぎはランナーから不興を買わないとも限らない。
箱根駅伝を境にブーム作りを終えて、しっかり利益確保のフェーズに進んでもらいたい。
※2017/12/28加筆
ヴェイパーフライ 4%3rdカラーが2018/1/4に発売される。
※2017/12/28加筆
ヴェイパーフライ 4%3rdカラーが2018/1/4に発売される。
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