鳩のオブジェと木札
東京に来てすぐに買った財布とお別れする
エッシャーのだまし絵に似たデザインのTAKEO KIKUCHI
付き合いは18年になった
大切に使ってきたのでさほど古さは感じないが、さすがに折り曲げる部位がくたびれてきた。
たまにデパートに行くことがあると、すぐに買い換えたいわけではないけど、なにげに財布コーナーをのぞく
そんなことを続けてもう5年ほどになるが、これというモノに出会えないというより、柄ものの財布自体を見かけない
慣れ親しんだモノには魂が宿る
僕には親愛の情がある
これまで、使い古して役割を終えたものを、後生大事にタンスに仕舞い込んでいた。
だが、いずれどこかで捨てなければならない。
吉方旅行の解説書によると、財布の買い換えが推奨されていた。
理想の財布との出会いは待ちくたびれた。
この機会に乗ることに決めた
3日前の夜に一度訪れたきりのフロントに顔を出して、チェックアウト
鍵を返却することもなく、電話やビデオの料金を精算することもない。
お世話になりましたと一言で儀式を終える
ビックカメラで買った傘は部屋に置いてきた
帰りの「ときわ72号」まではまだ1時間ある。
重い荷物をコインロッカーに詰め込み、最後の買い物へ。
昨日も散策したエクセルの雑貨売り場にもう一度顔を出す。
すると、ここ数年そこで塩漬けになったような商品が並ぶガラスショウケースの一番下の段に「木のオブジェ」が見えた。
ホコリを被っているわけではないが、ずいぶんすすけて見える
この棚の低さでは3歳児の子どもじゃないと気づかないだろう
誰にも見いだされることなく、そこにあったオブジェ
これは鳩ですか?
開店間もなくまだエンジンがかかっていない店員さんに尋ねたが、要領を得ない様子
鳩は2羽並んでいた
2羽ともショウケースから取り出してもらい並べる
どちらも甲乙付けがたく古い
銭湯にある下駄箱の鍵のような木札がセロテープで留めてある
アンティークな雑貨を扱う店のなかでも、とりわけアンティークなというよりは、デッドストックと化した鳩を1羽、となりの棚にあった「木のカード立て」と共に連れ出した。
お昼は地元の食材を使った駅弁にしたい
だが、どこにも駅弁売り場が見つからない
改札の駅員さんに尋ねても「駅弁はありませんよ。ホームのコンビニに弁当はありますが・・」という答えだった。
旅先でコンビニ弁当か・・
10:53
ときわ72号が水戸を離れる
空は遠くまで青い
スマホに表示された水戸の天気は「晴れ32度」
9月半ばというのに、残暑が厳しい
車内は空いていて、品川まで隣には誰も来なかった
ホームのコンビニ「NEW DAYS」にはローズポークの「豚べん」があった。
駅員さんにとっては駅弁の定義から外れているのかも知れないが、求めていたのはこれだ。

東京から北東100km、吉方旅行水戸
大満足の旅
こんなの初めて
吉方旅行の掟どおり、帰宅してすぐ3時間ぐっすり眠りに就いた
後日、この旅で唯一の心残りだった「木製のキーホルダー」が旅の荷物から発掘された。
帰り際、水戸駅で買った鳩の木製オブジェ
それにセロテープで付いていた木札だ
あ、これがキーホルダーになるじゃん!
クルマのキーに取り付けると、まさに求めていたものがそこにあった
鳩にはBuona vita、木札にA.a Droguerieとあった
製造者の名前と思われるが「Google先生」は要領を得ない様子だった
おわり
おわり
東京から北東の吉方旅行 水戸三泊の旅
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